マウントを極めると全ての事象からマウントへと繋げられる

たまに会うクライマーがその度にマウントを取ってくるのですが「この課題一撃だったよ」みたいな直接的なマウントに対しては、まぁ「ハイハイスゴイネー」みたいな感じで返すんですけれども、最近はマウントに入るまでに様々な工夫が見られるようになったので、こちらも進化せざるを得ない状況になっています。

例えば「今回は難しいね。結構登れない課題が残っちゃってるよ」と言う会話から入ってきて、一つずつ登れない課題を挙げていって、明らかに難しい完登者の少ない課題は挙げないんですよね。

で、こちらから「あの課題は?」って聞くと「あれは登ったよ。ゴリ押したけど」って、気がつくとマウントを取られてるんですよ。

他にもあちらが先行して課題を消化しているところにこちらが合流すると「今回は1級より2級の方が悪いわ」って。

でも実際に登ってみると1級の方が悪いんですよ。確かに2級の課題は癖があるんですけど、クライマーとしてのレベルが求められるのは1級なんですよ。こんなの時間差でマウントを取る高等テクニックですやん。

オブザベをしていてもこっちが「あの水色のホールド」って言ってるのに「ああ、スカイブルーガーリックサーフ?」みたいな感じで知識的な部分でもマウントを取ってくるし。

知らんわ!長い!いちいちどのホールドかを伝えるのに「あの、スカイブルーガーリックサーフは~」って言わんやろ!何?新しいホールドが出る度にお家でお勉強してるの?油断してたらここでもマウント取れるんかってもう感心するレベルですよ。

マウントを取るまでの入り方が多彩すぎませんか?もうこんなん上杉均ですやん。上杉均の煉獄ですやん。

(引用元:漫画「 喧嘩稼業」12巻)

もうね、常にマウントを取られる恐怖に怯えてる。そんなだから基本的には虚無で対応するようになっちゃった。

なのに「あのシューズ新しく出たやつだわ。評判いいよ」って、虚無の中にいる僕を引きずり出してマウントを取るし。って言うかシューズに関する知識でのマウントは何回も取られているし。

でも僕はシューズにあまり興味はないから、毎回脳内で「いいシューズ」で検索して唯一出てくる「JET7はコスパも性能も良かった」としか返せなくて、そこからシューズに関する講座を聞かされて最終的には「アンパラでいいじゃん」「いやアンパラも試したけどなんかちょっと違うんだよね」って、これタイムリープしてるんじゃね?みたいな会話を繰り返してるんです。

それとも世界がループしてるの?この会話の中にある特異点を見つけないと一生これが続くんですか?怖い。

マウントを取られ続けてこちらとしても戦いの中で進化していくことを余儀なくされているんですけれども、できればそのリソースはクライミングで使っていきたいんですわ。

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