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彼の好きだったところを思い出したところで、出会った頃の話から遡っていきたいと思います。

彼との出会いは、大学の音楽サークルでした。ここで少し自己紹介。

私：現在大学4年生、21歳。卒論に追われ中。顔体型共に普通。

彼：わたしの2学年上。早生まれ？のため現在24歳。フリーター。

出会った頃は、私は大学1年生の18歳、彼は大学3年生の21歳(この時点で彼は留年していて、2年生でした…。)私にとって彼は同じ楽器の直属のサークルの先輩でした。だから、自然と一緒に行動する時間が長く、仲良くなるのにそう時間はかかりませんでした。また、わたしは女子校出身で、共学空間に来たのは中学校ぶり。大した恋愛経験もなく、部活もずっと女社会だったので、初めてできた男の先輩に少し胸が高まっていました。

彼は対してイケメンというわけでもありません。どちらかというと塩顔の、いたって普通のヒョロい男でした。唯一特徴をいうとすれば一重のタレ目。そのせいかよく優しそうな顔だねと、写真を初めて見た友人からは言われていました。(まあ、返事に困った時の常套句ですね（笑）)端的に言えば、星野源的風の人をもう少し縦に伸ばした感じですかね。

別に特別モテる人でもなかったけれど、彼の一番良かったところは、とにかく気遣いができて優しいところでした。彼にとっても私は、そのサークルで初めてできた直属の女子後輩だったのかもしれませんが。いつだってレディファーストで、さらっとドアを開けてくれたり、店に入ったら必ずソファ席を譲ってくれたり。それくらい普通だと思われる方も多いかもしれませんが、男慣れしてない当時の私はそれだけでドキドキです。また、わたしが練習に行き詰まっていると、気晴らしに散歩に誘ってくれることも多かったです。気遣いができる人なんだなとその度に思っていました。その頃の記憶にある彼は、いつもわたしの話をニコニコ聞いてくれました。楽しそうに、わたしがどんな話をしても広げてくれて、面白い返答をしてくれました。彼はとても魅力的でした。

初めてできた、しかも2個上の魅力的な先輩に可愛がってもらえるなんて嬉しくないはずがありません。彼のおかげで、サークルに行くのが楽しくなって、サークルに行くと必ず彼を探すようになっていました。

気になるけど、好きかどうかわからないし、惹かれてるかもしれないけど、相手もどう思ってるかわからないし…。恋愛において一番楽しい時期ですね。そうして出会ってから4ヶ月が過ぎて、練習後にご飯を食べるまでの関係だった私たちは、夏合宿で転機を迎えます。