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がんの病理組織診断にAIを活用

日本病理学会が、国立情報学研究所・東京大学らの研究グループと共に、腫瘍の有無を判定かつ画像上で存在部位を特定するAIを開発したと雑誌「Cancer Science」で発表した様です。

CTなどの画像検査でもAI活用の研究が進められていますが、病理組織診断も「組織・細胞を観察し、異常があるかを見つける」ですので、CTに類似した点が多いです。

このように「多数の画像から、異常を見つけ出す」事は、人間の眼のみに頼るよりもコンピューターの方が効率が良いでしょう。
画像診断に関しては、今後AIがますます発展していくと思われます。

しかし、重要な事は「AIだけに頼ってはいけない」です。

やはり、最終的には人間による判断が必要と思います。
ですので、両者の役割をうまくシェアして

①大量の画像データから、疑わしい部分をAIが拾い上げる。
②その拾い上げられた部分を、医師が最終確認する。

このコラボが、現在最も効率的で安全な方法だと思います。

心電図の機械による判定は、私が医師になった20年以上前にすでに実施されていましたが、現在も最終的には医師による判断が必要です。

「AIによって人間の仕事が奪われるのか?」という話題が時々出ますが、人間の苦手な部分をAIに担ってもらうという事なので、人間は人間ならではのスキルに磨きをかける必要性が生じるという事だと思います。

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