梅と小鳥で一句
梅の花とまり木となる小枝かな
梅の花の細い小枝も、小鳥にとっては立派なとまり木になることに感動し、その気持ちを詠んでみました。
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春告げ鳥と呼ばれるウグイスを意識して最初に浮かんだのは、「梅の花ちらりと顔だす小鳥かな」でした。
ただ、「小鳥かな」の「小鳥」になんとなく違和感を感じて調べてみたところ、小鳥は秋の季語だと知りました。
多分、わたしの感じた違和感は、「梅の花」と「小鳥」は春の二重季語になるかもしれないという心配だったのですが、まさかの季重なり(一句に季語が二つ以上入ること)だったとは……。びっくりしました。
そしてもう一つ。
大いに驚いたことがあります。
それは、わたしがこれまでウグイス色だと思っていた色はウグイスの色ではなく、メジロよりの色だったという衝撃的な事実です。
このたびヘッダー画像にお借りした写真で、小枝にとまっているのはメジロですが、「メジロの季語が春ではないのはなぜだろう?」という素朴な疑問から、「そもそも、わたしはウグイスを見たことがあるのだろうか?」という疑惑が浮上してきました。
というのも、目の周りが白いのがメジロで、そうでないのがウグイスと、ざっくり思い込んできたけれど、実際はどうなのだろうと、早速Wikiで検索。写真も拝借しました。
メジロとウグイスの違いを抜粋しました。
ウグイス色についても抜粋してみました。
確かに、日本画のウグイスは地味な茶褐色だったような記憶がなきにしもあらず……ですが、それでもわたしは、花札で広がった黄緑色っぽいウグイスをそのままウグイスだと思い続けてきました。
「ウグイスは積極的に梅の木にとまることはない」という一文も妙に可笑しくて、いつの日か、積極的なウグイスに会えることを期待しています。
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以上、素朴な疑問が思わぬ知識へとつながった出来事は、俳句の季語とともに楽しい学びとなりました。
最後に余談ですが、昨年の暮れに、とても気に入って買った冬のコートの色が、ウグイスの灰色がかったオリーブ色に似ているような気がして、それがなんだか嬉しいです。
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