熟女法廷9月 マンゴーの場合
おはようございます。
法に代わって判決よ♪
お悩みへの打ち返しが、四人四色の完熟4です。
実は、わたくしあと数日で40歳となり、完熟4はめでたく全員40代以上とあいなります。熟れ熟れです。
酸いも甘いも、苦みもうまみも、すべてかみ分け、清濁併せのむオトナになっていきたいと存じますので、今後とも4人まとめてお願い致します。
さて、9月のお題は、まさに時間をかけて熟したお悩み。
こちらです↓
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40代後半会社員女性、こどもなし。15年続いた婚姻関係を解消する予定です。
低収入を承知で自由業男性と結婚しました。しかし数年で夫が仕事を失い、求職活動をするも実を得られず、やがて無職のままだらだらと過ごすようになりました。
私はそんな夫に不満でしたが、性別を逆転して考えると、私は家事ができない専業主婦を配偶者に持つ夫なわけです。よくある話です。養うこどももおらず、あまり相手の人生に口出しはしたくありません。
とはいえ、夫に対する尊敬の念は薄れ、関心も薄れていきました。先日とあるきっかけを得て離婚を申し出たところ、夫はあっさりと承諾しました。
働いている人が無職の人よりも偉いわけではないはずです。男性の魅力とは仕事ができることだけではない。なのに仕事をせず、独身時代の貯金の運用で暮らしている夫が、どうにも腹立たしい。
人間の価値を生産性ではかってしまう私は有罪ですか?
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いきます。
完全無罪。
1秒でも早く、心からサッパリされることを祈る。
以下理由を述べさせてください。
まず、
結婚生活(共同生活)とは負担のかけあい。
だと思うのです。
生きている人間は、何かを食べ、排せつし、日々何かを汚し、気分はゆれうごきます。
この有機生命体と一緒に生活することとは、お互いに何かしらの負担をかけあうこと。
それを「負担」ばかりではない、良い面もあるのだ、と目を向けられる動機があります。
それが愛です。
愛とは、その人を信頼して、安心を与えること。
家族愛、友愛、恋愛、すべてに共通することだと思っています。
(恋愛は恋の要素が勝ちます)
愛をお互いに交感できていれば、「いてくれるだけでいい」存在になりえるのではないでしょうか。
ただし、マンゴーの経験上、9.5割の夫婦はそうなりません。
信頼と安心をじょうずに交換できず、実感がないからです。
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相談者さんをみていきましょう。
相談者さんが自覚されているように、夫と相談者さんの関係はまるで「昭和の家事ができない専業主婦と夫」を逆転させたよう。
ただその状態を「男のくせに情けない」とは思っていない。
だからイライラの根はジェンダーバイアスではなさそうです。
あるのは一般家庭と同じ「愛がない(信頼と安心がない)」関係への失望です。
いくつかの「もしも」で確かめて生きましょう。
・「独身時代の貯金の運用で暮らしている夫」が、もしも、昨日は200万円損したけど、今日は500万得したなんて生活をしている年収1億円のトレーダーだったら。
・もしも、夫なりに毎日家事をしてくれたら。
・もしも、働いて帰ってきた相談者の疲れをねぎらってくれたら(「おつかれさん、ありがとう」の一言でもいい)。
もしも、これらのどれかに該当し、愛があると実感していれば「腹立たしい」とは思わなかったかもしれない。
マンゴーは、金も、生活のための労働(家事)も、ねぎらいも、つまり相手のために動くことを信頼して安心を与えているという証明になりえると思うのです(できれば全部ほしいけどネ)。
しかし、それがなかったら、口だけで行動が伴わなかったら……信頼と安心の確かめ方が、非常に困難になります。
人は悲しくなるでしょう。
そのうえ相談者さんのように家庭の経済と、家事がのっかってきたら、アンフェア感しか残りません。
合意の協力体制のない結婚は、不幸です。
もう離婚が確定のようなので、離婚がスムーズにいき、すばやく相談者さんのエネルギーが満たされることを、心の底から祈っています。
そして、少しずつ信頼して安心をくれる存在を増やしていってください。
同性でも、異性でも、若くても年上でも。
15年間、おつかれさまでした。
あなたの未来に幸、多かれ!
自分ゴト化しすぎて、筆圧が高くなってしまいました。 マンゴー拝。
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