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それでもSDGsは働いている

 Sustainable Development Goals(SDGs)は2015年当時に考えていたよりも社会的な影響が大きい。何よりも、日本を代表するような企業が「実践しています」というスタンスをとっていることは、10年前を振り返ると隔世の感がある。それだけに、反作用も大きい。「きれいごと非難」や「欧州の陰謀」、「中国を利する」というような「反環境派」からの非難や、逆に「SDGsは見せかけで欺瞞だ」という「環境派」からの批判も少なくない。

 しかし、2012年4月に国立環境研究所から高知工科大学に移ってからの7年間の「環境プログラム」の立ち上げとコーディネーションの経験、さらに、「環境数理専攻」の立ち上げの経験の中で感じたことは、「それでもSDGsは働いている」ということであった。その感想を季刊誌「生産と技術」の2023年Vol.75(1号)の随筆、
それでもSDGsは働いている -高知工科大学の7年間を振り返りながら-
に書かせて頂いた。

 2023年4月に高知工科大学には「データ&イノベーション学群(School of Data & Innovation)」という新学群ができると、高知県の「高知工科大学新学群検討会の最終報告書と結論されている。「新学群の設立について」という参考資料を拝見すると、「環境」の文字こそ表には出ていないが、「環境プログラム」や「環境数理専攻」の中で重要性を強調したコンセプトが発展して活用されているように感じられる。

https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/140901/files/2021110900125/file_2022525384812_3.pdf

「環境」は今や「看板」から「あたりまえ」の時代になっているという認識がうかがえる。4月が来るのが楽しみである。


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