三つ子の魂百まで

男の一人暮らしをしている。
そして整理整頓は下手だし面倒くさがりである。

これだけで色々雑なんだろうなあと予想できるのではないでしょうか。
テレビに出るような汚部屋などにはさすがに至りませんが、
食べた後に食器をすぐには洗わない悪癖があります。

朝は時間が惜しい。まあわかる。
昼を家で食べる場合。せっかくの休みなんだしさあ。まあわかる。
夜。疲れて帰宅したから早く風呂と睡眠に取り掛かりたい。まあわかる。

と、自分に理解を示しすぎているのが悪いのかなあと思ってました。

もちろんそれも否定はできないのですが、
つい先日、食器やグラスを今までの数倍に増やしました。

最低限の量でいいだろうと、どんぶりと茶碗。
水分補給用のものも自分用のマグカップと、人が来た時用の湯呑一つだけ。
マグカップに至っては、友達がUFOキャッチャーで取って「やるわ」と、
処分同様にくれたのを使ってるほどです。
まあそんな出自の割には10年近く頑張ってるので、
景品も侮れないものだなと感心しております。

話が逸れました。
食べた後に食器を洗わないならどう使用しているのか。
まさか洗わずに使用しているのか?
さすがにものぐさと言えどそれは許容できないですよね。
なので食べる前に洗うのです。

一人暮らしあるあるかもしれませんね。
ただこの習慣は料理を作るのが面倒になるという、
新たな厄介な癖を生み出す事になるので改善するに越したことはありません。何せものぐさのクセに潔癖症気味ですらあるんですから。

食器を増やしたのはたまたまです。
整理整頓をしていてしまいこんでいた食器群を見つけたので、
漂白して洗ってみたらどれもピカピカになっただけという、
偶然の産物でした。

食器が増えれば洗い物も増えます。
流し台がハチャメチャに成りかねないと我ながら危惧したのですが逆でした。

洗い物が多ければ多いほど、モリモリ洗うしスピーディーに洗うようになりました。漂白も以前より段違いの頻度で行っています。

自分でも不思議だったのですがようやくピンときました。
これまでの人生でアルバイトも含めると、飲食店で一番長く働きました。
ホールスタッフをずっとやっていたのですが、
男性ホールスタッフは、グラスの洗浄や下がってきた食器を厨房の洗い場に流す作業も兼務する事が一般的です。

宴会のお客様がお帰りになったあとなんて下げものの山ですよ。
泣いても笑っても自分が洗わない事には終わらないので、
それはもう一心不乱に洗いましたし、技術の向上にも努めました。

それでいて客席の人手が足りなければササッと表に出てオーダーをとります。そのためには効率的に洗う時間と接客する時間を計算して動く必要があり、ジョッキの1つや2つが返ってきたくらいで洗っていては仕事にならないのです。

その自分が無意識に決めたルールを家でも適用していたのだなと、
ようやく気づきました。
書き出しからここまで結論を引っ張ったこの文章のように時間をかけて。

グラスを洗う作業は大変な割に地味なので思い浮かばなかったのでしょう。
生ビールをサーバーからダイレクトに一発で注ぐ技術は、
それなりに華もあるし見せ場でもあったので覚えてるし今でもできるのですが、身近すぎて気づかないってのは本当にどこにでも潜んでるもんですね。

理由がわかったのは収穫でした。

そしてこれを書きながら、言い訳をせずに物事に取り掛かろうと、改めて自戒した次第であります。


#日記 #エッセイ #徒然 #ものぐさ #洗い物 #習慣 #言い訳はやめよう


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