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400字で分かる落語:「アンドーナッツ」

117:アンドーナッツ(あんどうなっつ)
【粗筋】 前座は苦労ばかりで、貧しいので師匠の家で食事をもらうのが楽しみだった。
 ある夜、少し金があるので、贅沢をしてアンドーナッツを買って帰る。頭が他の事を考えていないので車に築かずはねられてしまう。
 体は無事だったが、アンドーナッツの1つは道路で内臓破裂、1つはガードレールに当たって複雑骨折、最後の一つは行方不明。運転手が外国人で何を言っているか分からない。警官が来て、「病院へ行けと言っている……と思う」
 そこでアンドーナッツの代金をもらえばよかった。それ以来二度と出来立て熱々のアンドーナッツに巡り合うことはなかった。
【成立】 三遊亭円丈の体験談なので、本人は漫談だと言っていた。1982年頃演ったのが面白かったと言われて、2017年に本を出す時思い出しながら再構成した。

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