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400字で分かる落語

「あ」の落語第13席:赤い部屋(あかいへや)
【粗筋】 道楽者の集まりで刺激を求めている会があった。そこに現れた男は、罪にはならぬよう殺人を犯しているという告白を話す。盲人に「危ないよ」と声を掛けるが、軽い調子で言われたので、相手はからかっていると思って穴の方に行って落ちてしまう。目撃者はみんな助けようとしていたと言うが、実は相手の性格を知って行った殺人なのだ。そのようにして99人を殺して来た。そこへ来た女中に銃を向けて脅かすが、「玩具だよ」と笑う。怒った女中が銃をとって彼に向けて撃つ。今度は本当に弾が出た。
「これで……ちょうど……百人目」
【成立】 江戸川乱歩の同名の小説を落語にしたもの。柳家喬太郎が演じたのを聞いたことがある。
【一言】 実は乱歩の原作にはもう一つ先の落ちがある。小説と本当に話すのとの違いなのだろうか。どちらが効果的だろうか。私には分からない。

※ 画像は「赤い部屋」(オーディオ:野口晃)パンローリング株式会社

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