見出し画像

400字で分かる落語:「あるじいさんに花束を」

108:あるじいさんに花束を(あるじいさんにはなたばを)
【粗筋】 「院長、これ読んで下さい」
「何だ……すっとあなたが好きでした。レイナちゃん」
「間違えました。こっちです」「辞表……いったいどうしたんだ」
「新宿のキャパ嬢で」「ラブレターじゃなく、辞表の方だよ」
 この老人ホーム、入居者がまるで不良高校生で我慢できなと言う。院長は、隣町にきれいなホームが出来たのここはすぐつぶれる。それまで我慢してくれと説得する。
「分かりました」「じゃあこれはいらないね……ビリビリビリ……さよなら、レイナちゃん」「そっちじゃないだろう」
 予言通りに倒産し。立て替えてキャバレー燃えカスを開店した。
「いい子いるかな」」「いますよ。92,84、95……」
「ナイスバディだね……何だこの婆さん達は……」数字は年齢なのだ。お茶だけで10万円、文句言うとヤンキー爺さんが来て脅す。
「そんなの払えませんよ」「払えねえなら、お年寄りを大切にしなさい」
【成立】 桂枝太郎の創作落語。タイトルは「アルジャーノンに花束を」のもじり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?