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400字で分かる落語:「アメリカ土産」

94:アメリカ土産(あめりかみやげ)
【粗筋】 春風亭柳橋(6)が、ハワイ経由でロスアンゼルスへ行った時の話。飛行に乗ると「質屋です」と言う。よく聞くと「スチュワーデス」だった。ハワイで色々な言葉を勉強、いよいよ大陸へ上陸してハリウッドで小噺をやって拍手喝采を浴びた、その小噺。アメリカで働く日本人が疲れて寝ていると、氷屋が配達に来た。「誰だ、こんなに早く起こすのは」「アイスマン」「相すまんですむと思うか」
【成立】 春風亭柳橋(6)が昭和29(1954)年1月に渡米した体験談を落語にした。当時は海外旅行は夢のまた夢で大いに受けたが、それから20年も同じ噺を演じ続けた。この柳橋は、戦前には「掛取早慶戦」「シナ蕎麦屋」などの新作で柳家金語楼と人気を二分、落語芸術協会を立ち上げて45年間会長を務めた。戦後は「とんち教室」で人気になり、NHKが専属契約をしている。

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