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食の現場〜北海道十勝の畑から

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食卓に並んでいる「生産物」達の営みをご紹介します。 いつも食べているポテトチップスが、パンが、アイスクリームが、、、どんな風に作られているか。毎日の食卓に、感謝と彩りがお届けでき… もっと読む
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森の木を切り、馬で搬ぶ

「馬搬(ばはん)」をするよ 唐松林の木を切ると、お知らせがあった 売るための木を2本 森作りのために、枯れ木を2本 チェーンソーで木を切った後 枝打ちをする これがとても大変 当たり前だが、山盛りの枝が出る 木が倒れた瞬間に、地面に突き刺さる枝もある 森の木を運び出すには トラックが通ることのできる道が必要だ 馬なら、そんな道は必要ない するするする、、、 馬たちが簡単に搬び出してくれた 動画はこちら https://www.youtube.com/watch?

いろんな子葉

《子葉(しよう)とは》 ・タネの中の胚にすでにできている ・植物の最初の葉 ・本葉とは、形が大きく異なることが多い ・子葉が2枚のものが双子葉植物、1枚のものが単子葉植物 ・2枚が対生する双子葉類の子葉は、俗に「双葉」という 《子葉の役割とは〜双子葉植物の場合》 参考;一般社団法人日本植物生理学会(みんなのひろば) ① 栄養を子葉に貯めるもの=大豆、そら豆、ピーナッツなど  →タネ自体が二つに分かれる  →これ自体が子葉  →子葉自体が、茎、本葉に栄養を供給する ② 栄養

最初は優しく❤️、移植前は厳しく!

春先、3月のハウスには 暖房が入っている いわゆるパネルヒーターみたいな 仕組み (私がお世話になってる農家さんだけかな?) 日々 水をあげたり 薬をあげたり 肥料をあげたり 苗をずらしたり 毎日毎日、丁寧にお世話をする さて そろそろ畑に移植する前になると 多少寒かろうと ハウスの窓も全開❗️ ずっと優しくしていると 畑(野外)に移植した時に 踏ん張りが効かないそうだ 飴と鞭は使いよう?! 意味が違うか。。。 (オマケ) ビートの上を歩くためのスリッパ

種まきの前に、する作業

種をよる(悪い種を選別する)作業の手間を取るか 種をよらず、トレイの枚数が増えることを良しとするか トレイの枚数が増えると ・土の量が増え ・・運ぶ手間が増え ・・・まく水の量が増え、、、、 結構いろいろ増えて大変だ!! やっぱり種をよりましょう たった15袋分です(1袋2,000粒) 小さい種が多い年や、あまり良くない種が多い年は 1袋に入っている種の量が多めに入る、、、 場合もあるらしい 今年はどうかなぁ。。。 1袋2,000粒入りで、2,133粒入り まぁまぁです

ビートクイズですよ。見つけられるかな?

たくさんのビートの苗の中に 赤色(紫色)の苗を発見。 品種が違います。 この中にも 違う品種がいます 見つけられるかな? ビニールハウスの陰で 育ち具合が変わっちゃうからね、、、 と調整したり 目立たないくらいだが 黄色い葉っぱが数箇所あるから と 治療と予防のために、殺菌剤を散布したり かなり細かく管理していると思いきや 背が高かったり、糖度が落ちたりするが そのままでOK、気にしない と品種違いは意に介さない農家さんなのでした

2023ビート(甜菜)の糖度が低い訳

2023年の夏は暑かった 熱中症アラートがバシバシ発表され 生活するのも大変だったかもしれないが 農作物への影響も多大だった! 「温度」が欲しい作物は豊作で   ~~小麦、サツマイモ、落花生、長芋 欲しくない作物は不作   ~~小豆、ビート と、大きく結果に差が出たのだ 寒い地域でしか栽培ができない ビート 葉が枯れる「褐斑病」が蔓延した ・品種改良により病気に強い品種となっている ・病気に強いがために、褐斑病が出ても「新しい葉」を出して生き残った 「新しい葉を出

枝豆から豆腐は作ることができるのか?

結論・・・作れない! 豆腐は大豆の「タンパク質」を固めたもの 大豆より、枝豆のタンパク質含有量は、少ない いやいや、他の食べ物の中では多い!が 豆腐にはできないらしい ・100gあたりのタンパク質;大豆14.8g、枝豆11.7g、卵12.2g ついでに、他の栄養素も出てきたので書いておく。。。 ・100gあたりの食物繊維 ;大豆8.5g、枝豆5g ・100gあたりの鉄分   ;大豆2.2mg、枝豆2.7mg ・100gあたりのカリウム ;大豆530mg、枝豆590mg ・

「適期」ってのは本当に大事だ!と当たり前のことを、思う

ここ十勝で 秋まき小麦の種をまくのは 9月下旬 今年は秋が遅い ※いつまでも暑い日が続いていた! 播種はいつもより遅らせよう…… なんて戦略で 播種を実施した農家さんもいた が!!! それにしても9月中には種まきは完了 コレが、本当の農作業 さて。 うちの小麦…… 播種したのは 11月中旬 ※忙しくて、、、、は言い訳 もう寒い 最低気温がマイナスの日も増えてきた ※例年なら11月は毎日氷点下だが、今年は違う さすがに寒すぎて芽さえ出ないかと心配したが 無事、出芽はし

ビート(甜菜)から砂糖を作る

初めての時は結晶にならず 粘度の高い「蜜」になっちゃったが 今回は成功した!! ので記録しておく 1、ビートを用意する 2、皮を削る(汚いところは取り除く) 3、サイコロ状に切る 4、70度のお湯に、1時間浸す   →沸騰したお湯にサイコロ状のビートを入れる   →火を止め、蓋をする   →1時間そのまま放置   でも良い 5、強火で煮詰める、木べらで混ぜ続ける 6、ぐずぐずしてきたら中火にする、激しく混ぜ続ける 7、こんな感じになったら火から下ろして、激しく混ぜ

トウキビの発芽で「暑かった夏」を実感す🌽

すき込んだトウキビの実(芯)から 芽が出ている、、、、 十勝に住むようになって トウキビに関わるようになって 7年目 初めて見た お盆が過ぎれば 夜はフリースが欲しくなるのが 十勝の普通の夏 トウキビの収穫後 残った茎葉と、2番果3番果を畑にすき込む頃には 涼しくなり 出芽することなどできないのが普通なのだ 今年は9月になっても暑かった 夜も暑かった トウキビ(ゴールドラッシュ)の発芽適温(地温) 25〜30℃であったという事だ!! なんて トウキビの出芽を見て 思

芋の花に農家さんは興味がない

今年はジャガイモの花の当たり年 そこかしこで 「満開」のジャガイモ畑が広がっている 北海道には40種もの優良品種があり 品種によって 色・形・花のつき方…… などなど 千差万別 コレ 品種は何ですかねぇ? 農家さん「………。」 トヨシロ(ポテチ用のジャガイモ)は真っ白ですけど ポロシリ(ポテチ用のジャガイモ)はちょっとピンクがかってますよ‼️ 農家さん「ん?ホントだねぇ」 つ、つ、つれない😭 かつては (芋のための)栄養を奪われるから と言う理由で 花をカットした時

トウキビの収穫「適期」はたった1日。「旬」って奇跡だ。

最高気温が25℃を下回る日がつづけば ギリギリ3日間は「もつ」かもしれないが 「超絶・美味しい」は1日で終わる キュウリやナス、トマト、ピーマンなどなど 鮮度が命のお野菜たちは 収穫的期が短い しかし 「次々なる」「次々出てくる」もの と 1本に付き、1〜2本しか収穫できないトウキビ とでは だいぶんシビアさが違うな というのが実感 トウキビの収穫の難しさは 「大きさ(長さ)」で判断できない という点もある 成長過程の天気によって大きく異なるのだ 例えば、、、 「葉

眼ではなく、手で観て、収穫しているらしい(トウキビ)

昨日(7/8)から トウキビ(生食用)の収穫が始まった 元々 十勝でもっとも早く(露地物)出荷することで有名な農家さんではあるが それにしても早い。。。 「今年は4時〜5時で収穫することにしたからね」 と農場主 は、はいっ!わかりましたっ!! 私は今 トウキビの「究極の旬」の見極め方を 勉強しているのだ  ↑ これを収穫する体験を ツアー化しようとしている😤 トウキビ担当はお母さん 収穫しながら、たくさん教えてくれるが あっという間に 脳みそキャパオーバーで😆 頭がぐ

「穂が長い」、にも理由があった

小麦の穂が茎から顔を出し始めた(2023/6/2) 小麦の収量の影響に 「受粉」「登熟期」ばかりを気にしていたが そもそも 入れ物(小穂;しょうすい)がなければ 受粉もなにもないのでは?? 説明しよう!! 「小麦の穂」は「小穂(しょうすい)」の集まり 小麦の穂が長い!というのは 小穂(しょうすい)が何段も付いている状態 だいたい「10段」くらいが最適 ※多すぎると、穂が倒れてしまい、それもまた良くない この「小穂」の赤ちゃんが いわゆる「幼穂(ようほ)」なわけである