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コアな中島みゆきファン@中華圏

中華圏で人気のある日本人歌手は数多くいますが、中島みゆきは別格です。

知名度やファンの数で言えば、中島みゆきより上の歌手は何人もいます。

でも、中島みゆきは、人気云々ではなく、中華圏、とりわけ香港において、
音楽界そのものに絶大な影響を与えました。

SNS 上では、しばしば、

「中島美雪養活了半個香港樂壇」
(中島みゆきが香港音楽界の半分を養成した)

などという言い方がされます。

80、90年代の香港では、ヒット曲の多くが、中島みゆきのカバー曲であったからです。


↓↓↓ こちらは、香港を含めた中華圏全体でのカバー曲のリストです。


中華圏の一般的な音楽ファンは、カバー曲を通して、中島みゆきに触れています。

カバーと言っても、原曲をそのまま歌うのではなく、歌詞は、中国語に改めています。
翻訳ではなく、多くの場合、歌詞の内容は、原曲とはまったく別物です。

鄧麗君「漫歩人生路」(「ひとり上手」)
范瑋琪「最初的夢想」(「銀の龍の背に乗って」)
任賢齊「天涯」(「竹の歌」)
王菲「容易受傷的女人」(「ルージュ」)

などは、中華圏全域で大ヒットしましたが、原曲が中島みゆきの詞曲であることを知らない人も多いようです。


一方で、中華圏には、コアな中島みゆきファンが沢山います。
一部の人たちは、かなりディープです。

コアなファンは、中国語のカバー曲ではなく、オリジナルアルバムをネット通販で購入したり、「网易云音乐」や 「bilibili」 などのサイトで、中文字幕付の映像を視聴したりしています。

中華圏のSNSには、「百度贴吧」「 微博」「知乎」などに、充実したファン交流サイトがあります。


↓↓↓ こんなマニアックな個人サイトもあります。


↓↓↓ こちらは、「中島みゆき概論」とでも呼びたくなる動画です。


ファンサイトでは、しばしば、「あなたのお気に入りの曲ベスト5は何?」という類の意見交換があります。

「時代」「地上の星」「糸」「ファイト!」など、定番の名曲と並んで、「孤独の肖像」「二隻の舟」「この世に二人だけ」「流星」「EAST ASIA」「永遠の嘘をついてくれ」「化粧」など、日本では、中島みゆきファンなら当然知っていても、世間一般にはあまり知られていないような曲も選ばれています。

中には、「多すぎて選ぶの無理!」という回答もありますが、一番当たっている回答かもしれません。


わたしが中島みゆきを知ったのは、ほぼ半世紀前、香港滞在中でした。
あの頃は、「ルージュ」をカバーした王菲の「容易受傷的女人」が、街中、到る処から聞こえてきました。

以来、今日に到るまで、お気に入りがコロコロ変わっています。

「誕生」で感動したり、「背広の下のロックンロール」でスカッとしたり、「歌姫」に癒やされたり、「あした」が胸に刺さったり、ふと「蕎麦屋」が聴きたくなったり・・・

去年と今年、先月と今月でプレイリストが、ガラリと変わったり、それこそ毎日、その日の気分で聴きたくなる曲が違ったりします。

昨日の夜は、大谷翔平のニュースで気分がよかったので、久しぶりに「やまねこ」でした。


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