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【読書レビュー】彼女がその名を知らない鳥たち│沼田まほかるを読んだ感想

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【 おすすめ度 ★★★★☆ 】

▼ あらすじ ▼
八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。下品で、貧相で、地位もお金もない陣治。彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。そんな二人の暮らしを刑事の訪問が脅かす。「黒崎が行方不明だ」と知らされた十和子は、陣治が黒崎を殺したのではないかと疑い始めるが…。衝撃の長編ミステリ。(「BOOK」データベースより)

▼ 感想 ▼
読み進めるほど暗くて狂ってて不快で、と、一見読むの止めちゃいそうですが気になるんです。気になって読み進めちゃう。だから面白いのが沼田まほかるさんの作品。

とにかくクズの連鎖というか……でもなぜか陣治に共感してしまう自分がいて、だからこそ十和子のことも最終的には愛らしくさえ感じた。陣治は依存とか執着してるかもしれないけど、無償の愛だと思ったのは後半戦くらいから。そしてラストには今までの疑問が吹っ飛ぶ本当の真実がわかる。

私も孤独の様な、寂しい瞳だとか、そんな雰囲気醸し出してる人って魅力的だと思った。

まほかる作品の中で1番の傑作だと思っています。そのくらい度肝を抜かれました。

映像化されている作品もあり、まほかる作品に出る役者さんたちは凄いなぁって。だって狂っている人ばかり出てくるから(笑)

おすすめとは言わないけど、いろんな愛の形があるんだってことを改めて感じた作品でした。

是非とも愛の深き闇を体感せよ!

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この作品は、映画化もされています。

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