鈴凪薫香

Koka Suzunagi 詩を書いたり観劇したり労働したり。 記憶の整理として書いて…

鈴凪薫香

Koka Suzunagi 詩を書いたり観劇したり労働したり。 記憶の整理として書いてる節が。

最近の記事

7歳から20歳になりました〜13年前の記憶について〜

はじめに 私は福島県いわき市出身で、今は東京で大学生やってます。  昨日(3/10)再放送されたNHKスペシャル『原発メルトダウン 危機の88時間』(2016)を観ていたら、その後にNHK仙台『あの日何をしていましたか?』の放送がありました。(今もエピソードを募集してるのかな)  なんか、その番組/掲示板が印象に残って。  「そうだ、私も覚えているうちに書いておこう」と思い、今に至っています。  というのも私、(生まれつき能天気だったからかもしれないけど)物覚えが悪くて。

    • 詩〈過去作〉白い声

      白い声 どこまでいっても平行線 几帳面な猫のひっかき傷を 見えないふりを貫いている 声を発さない術を身に着けてしまったから 私は君の沈黙を上書きできない 正月に一緒に見た太陽はどこまでも水平線を照らしていたけれど 君の平行線は一度も照らされることはなかった 「どんな君でも君だよ」と ドラマのヒーローは言っていたけれど 私はヒーローになんてなる気はないし 君をヒロインにさせる気もない どんな言葉も沈黙に勝るものはない 言葉は力を持ちすぎる 強すぎる光は一瞬にして身体を破

      • 詩〈過去作〉赤に付される

        高校時代の遺作Vol.5 赤に付されるおてほんをなぞったような文字で 教科書のような文章で 赤に付されて帰ってきたことばたち 「これが私だと胸張って言えるならそれでいいんじゃない?」 これが私だと胸を張って言えるものを いつの時代の私も持ち合わせてはいない みみずの這ったような文字で 取っ散らかった文法で ひとつひとつ蠢いていた これが私だなんて言いたくはなかった 赤の侵食を指先で食い止め 這わせたみみずを反芻し 何も刻まれなくなった思考に時限爆弾を仕掛ける 消えな

        • 詩〈過去作〉何本矢を放っても

          高校時代の遺作Vol.4     何本矢を放っても あなたのようにはなれないと わたしにはわかっているのです それなのにがんばれだなんて なんて無責任なのでしょう あなたのように わたしは優しくなどないし 経験豊富なわけでもない それでもあなたに追い付かんとばかり 必死に走っています あなたは全くひるまず進みますが わたしにとっては茨の道でした 脚々に棘がつき刺さり ところどころに血が滲みます これでもまだたりないの

        7歳から20歳になりました〜13年前の記憶について〜

          詩〈過去作〉青に飲まれて

          高校時代の遺作Vol.3    青に飲まれて あれから何年経っただろうか 僕らは まだ 一度もあの街に戻れていない あの街に置いてきてしまった 僕らのヒビ 果たしてあの欠片は 今も 僕らの帰りを待っているのだろうか 僕らが育ったあの街に 一目散に逃げ去ったあの街に 青い光が降ったあの街に 僕らは本当に戻りたいのだろうか あれから何年経っただろうか 僕らは まだ 一度もあの食卓を囲めていない あの街に置いてきてしまった 僕らの食卓 果たしてあの円卓は 今も 僕らの

          詩〈過去作〉青に飲まれて

          詩〈過去作〉極性

          高校時代の遺作Vol.2 極性 私たちはS極同士 絶対にひかれ合わない 世界の異端者 ご覧よご覧 見物だよ 高らかに舞い狂ってみせましょう 引き離され 弾かれ 飛び散って 触れることさえ許されない 互いに傷つくばかりなら いっそ壊れてしまえばいい 独りきりでしか生きられない いっそ地の底に落ちればいい マグネットは幸せな夢を見る 隣で眠るあなたを見る やっと触れられたその肌は なんとも繊細で緻密で鋭くて 欠片は二度と起き上がらない 抱きしめ擦

          詩〈過去作〉極性

          詩〈過去作〉 夕焼けろ空

          高校時代の遺作Vol.1 夕焼けろ空 今日と明日が交差する そんな浮足立った頃合いに もう戻らない背を追って 伸ばしてしまった手を引き寄せる 何も掴めなかったくせに ほんのり暖かく 目の前が一段と霞むせいで うまく立てない 最後の一言くらい もっとふざけてほしかった クッションの代わりに抱いた背が ぐるぐる   回って     ぐるりん ぱっと   弾けて 目に見えないほどの小さな球体 蒸気に似た何かに変わって ぽとり、と こぼれた

          詩〈過去作〉 夕焼けろ空

          自己紹介

          どうも、鈴凪薫香です すずなぎ こうか と読みます 1棟2階文学部室という文学サークルに所属してます そちらもぜひチェックよろしくお願いします https://twitter.com/12fbansai 私、鈴凪はと言いますと ときどき詩を書いたり観劇したり寝たり労働したり、いろいろぼーっとしてます 題名の通り、軽く自己紹介しますと こんな感じの人です 一言でまとめると、コミュ障陰キャの頑張り屋さんです 優しくしてください 私の場合、記憶力がザルで 何でもすぐに忘