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30歳になる前に死ぬつもりでいた

先月、私は30歳の誕生日を迎えました。
ありがちな話ですがかつて、14歳という中二病真っ只中の時期、私は30歳になる前に死ぬつもりでいました。

当時は世界が、大人が、汚く見えて、私も成長したら世界に汚されて自分の意思とは無関係に「汚い大人」になってしまうのだと思い込んで怯えていました。
「汚い大人」になるくらいなら綺麗なまま死にたいと思っていました。

しかし、実際に30歳になった私は当時の私が恐れていたような「汚い大人」にはなっていないと思っています。

「汚い大人」なんてものは果たしているのでしょうか。いたとして、幼いころは綺麗な子供だったのでしょうか。
平気で嘘をついたり、万引きをしたり、いじめをしたり。子供の世界もただピュアで美しいだけではありません。

仮に「天使の翼」という概念があったとしたら、それは汚い大人に捥がれてしまうのではなく、自ら捨てているのかもしれません。
また仮に世界が実際に汚いのだとしても、自分が綺麗に生きようと努力する限り、自分の意思に反して汚されてしまうことはないと思っています。

30歳になった私は成長して、強い大人になったと思います。
大人は汚い、世界は汚いという幻想に怯えることはもうありません。

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