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(連載)じぶん発掘調査隊 第5回「好きの町、パトシア」


好きの町、パトシアにたどり着いた。
この町ではみんな「好き」を活かして生活してるらしいのだ。

例えば
ある人は「大きなキャンバスにお絵描きすること」が好きだから
町のお店の看板を描いている。
そして、お店の人にも、お客さんにも
「ワクワクする看板を描いてくれてありがとう」って喜ばれている。

ある人は積み木やブロックのように「組み立てる」ことが好きだから
みんなのお家を作っている。大工さんだね。
おうちが壊れかけたら、さらに頑丈になるように考えて
直してあげる。
そうやって町の人々が快適に暮らすお手伝いをしている。

好き、を誰かのために使えるって
素敵なことだね。

私の好きも
誰かの役に立つのかな。

好きなことは「人と比べないこと」

私は
大工さんに聞いてみた。
「私も好きだな、と思うことをすれば
誰かの役に立てるのかな・・・」

大工さんは言った。
「私よりも家を建てることが得意な人は
きっとこの町にもいるんだと思うよ。
ただ、好きかどうかは別だよね。
もし生まれつき得意なんだとしても
それを好きではないとしたら
きっと家を建てることもしないんじゃないかな。
そうやって、得意なことにも気付かずに
通り過ぎてしまうんじゃないかな。

だから好きという気持ちは
大切な気持ちだよ
好きだと思ったことは
ずっと続けてやってみるといいよ

そうしたら 生まれつき得意な人よりも
上手になっていくでしょう?
そうしたら
できない人が できる君に
お願いをしてくるでしょう?
そうやって 誰かのためになる「好きなこと」を
見つけていくといいんじゃないかな」

解説/得意と好きの違い

さて、ここでワークをしながら
好きと得意の違いを解説していきたいと思います

これが出てきたら、ワークのサイン! 紙とペンを用意しよう!

まず、利き手で自分の名前をフルネームで書いてみよう。
次に、反対の手で同じく自分の名前をフルネームで書いてみよう。

書いてみてどんなふうに感じたかな?

例えば
「利き手の方が上手だな、綺麗に書けてるな」
とか
「反対の手だと下手だな、汚くて読めないな」
そんなふうに感じた人は
「特性論的なものの見方」の傾向が強い人。

例えば
「利き手の方が自然な感覚がした、書いていてしっくりきた」
とか
「反対の手は書いていて不自然な感覚、違和感があった」
そんなふうに感じた人は
「タイプ論的なものの見方」の傾向が強い人。

特性論的なものの見方というのは
比較する対象があって、その対象に対してどうなのか
という見方。

タイプ論的なものの見方というのは
比較対象はない。
それがどうであるか、それが何であるか
それだけを読み取る見方。

得意というのは比較対象がある。
そして、好き、には比較対象はない。

特性論的に自分を理解する人は
どこかで誰かと比較する癖がついている人で
得意なことを重要視している人。

タイプ論的に自分を理解する人は
比較ではなく「自分」そのものを見て
好きなことを重要視している人。

特性論的な要素の強い人は
いったんタイプ論的に物事を見ていくようにしてみよう。
比較ではなく、今そこにあるものをまっすぐ捉える。

ちょっと一緒に練習してみようか。

りんごとはなんですか?

ここでは、町に売っているフルーツを例にして説明してみるね。

例えば
りんご 1個 128円
メロン 1個 980円
みかん 箱入り(30個入り) 1箱 5,800円
いちご 化粧箱入り(10粒) 1箱 9,800円

特性で並べてみよう

これが並んでいるときに
値段という特性で安い順に並べると
りんご→メロン→みかん→いちご となる

では、おいしさ、で並べるとしたら?

それは人それぞれだから、並べようがないね。

特性論というのはこういうこと
ある特性ではその順番や優劣がつけられるけど
ある特性の時にはとても曖昧なものになる

タイプで並べてみよう

次に説明することが、タイプ論のものの見方

「りんごはりんごであり
 メロンはメロンであり
 みかんはみかんであり
 いちごはいちごである」

それであって、それ以外でない。
これがタイプ論的なものの見方。

ちょっと前に
「俺か、俺以外か」なんて流行ったね。
あれはまさに、タイプ論的にじぶんを見ているんだね。
だから特性論の人たちにはちょっとした違和感があるかもしれないね。

この発掘の旅では、じぶんを「タイプ論的」にみていくことで
どんどん深く掘っていけるから
ぜひ日常でもタイプ論でみていく練習をしていってね。

練習の材料をここに置いておくからじぶんで組み立ててみよう


今日はワークがいっぱい! 紙とペンを用意してね!

練習1:動物

(自分の好きな動物を思い浮かべてみてね)

これは特性論的な見方
 ・大きさ(大きい?小さい? それは何と比べて?)
 ・強さ(強い?弱い? それは何と比べて?)
 ・重さ(思い?軽い? それは何と比べて?)

これはタイプ論的な見方
 ・何を食べる? (肉食? 草食? 雑食?)
 ・活動する時間帯は? (昼間? 夜?)

練習2:一輪の花

これは特性論的な見方
 ・値段(高い? 安い? それは何と比べて?)
 ・大きさ(大きい? 小さい? それは何と比べて?)
 ・人気(高い? 低い? それは何と比べて?)

これはタイプ論的な見方
 ・咲く季節は? (春? 夏? 秋? 冬? 一年中?)
 ・色は? (色は何かと比べることができる?)
 ・何科? (その花が属している科をぜひ調べてみよう)

自由課題/自分を特性論とタイプ論に分けて自己紹介してみよう

今回は自由課題にしました。
特性論とタイプ論に分けて、自分のことを誰かに紹介してみる機会を作ってみてくださいね。
例えば私なら
特性論だと
・背が高いです(日本の女性の平均身長よりも10センチくらい高いです)
・ぽっちゃりです(インフルエンサーさんやモデルさんのような細さは私にはありません)
・走るのは遅いです(小学1年生よりは早いけど、中学3年生よりは遅いです。今の私の頭のなかの比較相手は中学3年生の運動部の女子になってるから、遅いと書いているのでしょう)
タイプ論だと
・日本で生まれました
・一児の母です
・文章を書くことが好きです
・走ること(ジョギング)が好きです
一例ですが、こんな感じで出していって

「私は日本で生まれました。そして一児の母です。好きなことは文章を書くこと。
 背は平均的な女性よりも高く、ぽっちゃりしています。
 走ることは好きですが、中3の体育会系の女子よりは遅いくらいなので
 ゆっくり走るのが好きです」

のような感じで、自己紹介の文にしてみてくださいね。
たくさん出した分だけ、自分のことが誰かによく伝わります。
タイプ論でのご紹介を必ず添えることがポイントとなります。

それでは、今回はここまでです。
今日もありがとうございました。
次回は心理学者ユングをベースにした発掘ができるといいなと思っています。

あなたの幸せを、願っています。




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