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グルジリとカレーリーフ

*表紙写真は那覇の南インド料理マリアラムさんのミールス

グルジリって知ってますか?
20年以上前、まだ南インド料理なんて世の中に知られてなかった時代、南インド料理を普及すべく、週末に20人から30人ほど人を集めては、ベジミールス(菜食ミールス)を振る舞っていたサークル?のような南インド料理好きな同志の集まりでした。
当時は、ミールス?なにそれ?の時代で、手に入らないスパイスもあったり、野菜も今では当たり前になってたゴーヤーなど、南インド料理でよく使う野菜も手に入りにくい時代の頃でした。
やっぱりそのグループも、怪しいおぢさんが中心で仲間が集まって調理をしていたそうです。

その中でカレーリーフも、私が商業栽培を始めるまでは自分で育てるしか、手に入れる方法無かったみたいで、怪しいおぢさんこと沼尻さんは、せっせと種まきをして苗を作っては配布してたようです。

そのようなやり取りを、荒川区西尾久にあるなんどりさんの動画で面白おかしく語っております。
※動画の掲載許可を得て載せてます。

そんなグルジリの仲間の皆さん、実は沖縄にも来てミールスを披露したことがあるんです。
2007年ごろだったかな?
カレーリーフを植えて5年か6年経った頃です。
沖縄のカレーリーフぜひ見学したい!という沼尻さんの経っての希望もあり、やりましょうということになったんです。

グルジリ一行は10人ぐらいだったでしょうか?本部町の町営の調理施設で、ベジミールスを作ります。食材は沖縄の野菜です。赤ウリに、ゴーヤーに、クワンソーの花、青パパイヤ、田芋もあったかな?などなど。
米やスパイスや豆類は東京から持ち込みです。

私はまだ沖縄では全く聞いたことのない、南インド料理会にどうやって人を集めるか、調理場所を見つけるか中々苦労しました。
沖縄の新聞の副読紙にイベント募集のコーナーがあったから、それに載せてもらったり、知り合いに声をかけたり、農業改良普及所の普及委員さんに声をかけてもらったり、そんな中で仲良くさせていただいた本部町のアセロラフレッシュの並里さん(現会長)に声をかけ、町営の調理室を借りる算段をつけてもらい、20人ほど人をなんとか集めました。
当日、出てきた見たこともない南インド料理に皆さん、いつも食べてるカレーとは違うし、美味しくいただいてもらえるんだろうか?と不安でした。馴染みの野菜がこんなふうに調理されて、美味しいと満足なさってたのにほっと胸を撫で下ろしました。
肉食文化の強い沖縄でも、よく野菜は食べられてますが、一切肉が使われてない料理は多分みなさん初めてだったと思います。それでも完食してくださってました。
南インド料理は、結構日本人の口に合うのかもとこの時改めて実感したものでした。

念願のカレーリーフ畑も見てもらい、畑いっぱいにわさわさと茂ったカレーリーフにみなさん感嘆の声をあげていただき、こちらも満足していただきホッとしました。

その頃、定期的に御徒町の吉池デパートさんに出すようになってたと思います。
そのきっかけが、このグルジリ仲間の方々とかが、テスト販売をしていた頃、吉池さんへ行って、「カレーリーフありますか?」と聞いて回って、お買い求めいただき、当時の担当者の方から「なんでかわからないけど、問い合わせがちょくちょくあって売れるから、また入れて」と言われるようになったからでした。
後で聞いたら、欲しがってる仲間に「吉池に生のカレーリーフ売ってるよ」と怪しいおぢさん始め、お仲間の方々が言ってたと聞いて腑に落ちました。
サクラではないけど、欲しがってる人に口コミで広めてもらったことが、今日の生カレーリーフの本格的商業販売に繋がったと言っても過言ではありません。
私が営業依頼もしたわけでもないから、もちろん私からのリベートなんてものもあるわけでもなくです。

動画でも話してましたが、今南インド料理を出すお店が50軒ほど東京にはあるそうです。
こんな風になるなんて当時思っていませんでした。
その歴史に、烏滸がましくも端っこの席で関われているというのは、あの時思った面白そうという直感は、間違いじゃなかったかもなーと思う瞬間です。

続く

梅雨に入ったので、この後カレーリーフ旺盛になります!

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