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不登校と進路問題〜受験校決定から入試まで(中3娘編)〜

書き始めたら長くなったので、目次つけました。


【これまでの経緯】


中学へは適応教室に週1しか行っておらず、ほぼ不登校中の中3の娘。
中1の一学期を最後に、勉強はずっ〜としていないまま。なので1日びっちり授業のある全日制高校(いわゆる普通校)は最初から考えておらず、行くなら通信制高校一択。
そんなわけで今年の夏休みから、様々な通信制高校の見学に行っていた。

N/S高等学校↓

飛鳥未来高等学校↓

バンタンゲームアカデミー高等部↓

おおぞら高校↓

通信制高校合同説明会↓

各校それぞれ特色があって、実際に行ってよかったと思う。体感大事。

【地元の通信制高校へ見学へ】


いわゆる大手の通信制高校はだいたい見学に行ったり説明はあらかた聞いたので、夏休み明けからは、地元に近い通信制高校3校+フリースクールの見学に行った(こちらはあまりにも地元で居住区がわかってしまうため、娘のプライバシー保護の観点から高校名は伏せます)。

1校目(A)は、今年の4月に開校したばかり。歴史はないけれど大学が母体で、開校のために集められた先生方はベテラン揃いで安心感があった。
説明会後、個別相談に対応して下さった先生がとても優しい方で、パンフレットを指さしながら、

「この子はね、中1から中3まで学校に1度しか行けなかったんだけど今すごく頑張っていて。他にも小3から中3まで1度も学校に行ってない子なんかもいます。みんな、色々な事情がある子ばかりです。

高校に来て、やり直そう、頑張ろうって言って、ここで生まれ変わる子供達がたくさんいます。まさに、『リボーン』です。それを見て、所属していた中学校の先生や僕たちはいつも本当に感動します。

〇〇さんも、色々不安はあると思います。どの高校を選ばれるかはわかりませんが、頑張ろう、という気持ちを持ってここに来たのなら大丈夫です。きっと、支えてくれる人達もいるし、心配しなくていいですよ。」
とおっしゃったのが印象的だった。


2校目(B)は地元でも老舗の通信制高校。
3年分の学費で、最大9年在籍が可能。先生も「先生」というより「お兄さんお姉さん」といった立ち位置に近くて皆若い。
職員室もいつでもウェルカムオープンで垣根も低い(先生と一緒にお弁当食べたり)。校長先生自ら行事に積極的に関わっていくスタンスの様で、掲示してあった写真全部に校長先生が楽しそうに写ってた(笑)
ビデオを見せてもらったら通っている生徒さんも色んな意味で幅広く、年齢も見た目も性格もバラエティーに富んでいた。


3校目(C)は地元だけど今まではノーチェックで、中学校の先生からオススメされた開校8年目の中堅どころ。
個別説明会では、校長先生が直々に会って気さくに話して下さった。聞くと校長先生は元々中学校出身で、生徒に対して「もう高校生なんだから自立」という前に、精神的なサポートに重きを置いているそう。授業スタイルも普通の高校に近い感じ。不登校経験者に特化した手厚いコースもあり、予約をすればプロによるカウンセリングも受けられる。
またオプションで、希望者はパソコンやネイル、イラストを学べる時間があるそう。数は少ないけど部活もあった。

最後は地元のフリースクール(D)が、今年(2024年)4月に高卒認定を取れる高等部を立ち上げるということで、具体的な話を聞きに行った。
代々木高等学校と連携し、高校資格取得のサポートを行うとともに、フリースクールの部分で「子供の好き」や「本人が気づいていない特技」などに注目していき、地元の企業やフリーランスで活躍している人達とも連携し、自分達で企画を立てて実行したりという経験などを3年間で積んでいき、実際に起業まで出来る力をつけていこうというもの。
様々な事を経験し、思い出を作ることに重きをおいているそう。

学校により、様々な特色が。
娘もそれぞれ面白かったらしい。


【いざ、志望校の決定へ】


実は、夏に行った大手の通信制高校の内の一校(E)は個別受験だったため、昨年の12月頭にすでに試験と面接を受けている。(先にプレテストを合格したため本テストは免除。作文+面接のみ。基本落とす試験はしていないということだったため、正式決定はしていないが恐らく内定していると思われる。)

また通っている中学校では「個別受験」は学校初の受け方だったらしく、家の方で受験手続きを先に勝手に進めてしまい、諸先生方をざわつかせてしまった経緯が(先生、ごめんなさい…汗)。

こちらは一応滑り止めの併願校として受けていて、本命は夏休み明けに訪問した上記の高校の中から選ぶことになった。なので一般的な受験とは異なり、『私立の通信制高校を2つ受ける』という、かなりイレギュラーな形になった。

12月に入り、中学校で最終進路を決定するため、3者面談が行われたが、娘は悩みに悩んで、どうしても決めきれない様子。担任の先生に頼み込み、期限ギリギリの翌週月曜日の朝一まで待ってもらうことに。

【娘、祖父母に相談する】


なかなか決め手がなく、色んな人の意見が聞きたいと、祖父母(私の父と母)に相談に行く事に。

相談前に、
A校は良かったものの、実際に通っているイメージがわかず。B校は通える年数が余りにも長く優しすぎるため、甘えすぎて逆に頑張れないかも&通う生徒さんの幅が広すぎて、人間関係の立て直しをはかりたい娘にはハードすぎるかも、と考え候補から外れた。

残るはC校とDのフリースクール。
+先に個別受験したE校の3校。
E校は恐らく合格していると思われるものの、通学に1時間以上かかる事と乗り換えがやや難しい事、また帰りが帰宅ラッシュに巻き込まれる時間(人混み超苦手)なのを娘は結構気にしていた。(学校の内容には満足してる)。

検討している高校を説明し、祖父母ならどこを選ぶ?と聞いてみた娘。
すると、意見が見事に割れた。

祖母は新しい事が出来るフリースクールD校。
祖父は地元に近いC校。
私は好きな事がたくさん見つかるE校。
(※夫はこの日仕事で不在。)

そうなんや〜。
え〜、どうしよう…と、増々悩む娘。
祖父母の意見を参考に、一旦家に持ち帰って、再度考えることになった。

【絶対に譲れない条件を考えてみよう】


じゃあ、絶対に叶えたい条件は?と聞いてみた。 
そうだな〜…と考え込む娘。
その結果、出てきたものは。

◯通いやすい(通学時間はやっぱ短いほうが…)
◯可愛い制服を着てみたい
◯先輩が欲しい
◯普通の女子高生らしい事をしてみたい(帰りに友達と一緒に帰ったり、寄り道したり…)
◯出来るならイラストの勉強も出来るところ

いざ考えてみて、「先輩が欲しい」は、本人も意外だったよう。最初は人と違う事をしたい、ガラッと変わりたいと言っていたので私もそれは意外だった。
今までずっと、友人関係の構築に苦戦して来た娘。本当は、同世代の子とたくさん触れ合いたい、と思っていたのかも知れないな。

で、上記の条件を全て満たすのはC校。
(フリースクールのD校も最後まで迷い、かなり惹かれたが、同級生は限定6人。さらに初年度なので先輩は当然いない。)

最後の決め手になったのは、祖父の話だったよう。祖父母はそれぞれの高校時代の話もしてくれた(思ったより父と母が高校時代イケイケだったことを初めて聞いて、それもかなり面白かった…笑)。

その後祖父は娘に、こう話した。

「今後の人生を考えたら、やっぱり色んな人と会って接していかないといけないと思う。じいちゃんもこれまで人間関係には色々苦労したけど、その分学んだ事も沢山あったから。あと、「ちょっとしんどいな…」と思った時でも、少し頑張れば行けるくらいの距離の場所がいいと思う。やっぱり継続することは大事だし、継続して行けた、という事は、のちのち自分の自信にもなるからね。」

70年以上生きてきた父の言葉の重みが、娘にとても響いたらしい。ありがとう、お父さん。
さらに後日、学費の援助まで提案してくれた(涙)

【志望校が決まったよ!】


なんやかんや、すったもんだの末、めでたく志望校の決定となった。
ぬぉぉ〜、嫌だぁ、書きたくないよぉ…決まっちゃうよぉ…と散々ゴネながらも、最後にはちゃんと提出用紙を書いた娘。

結局、中学校の先生に勧められた高校に決まったことに、娘はちょっと悔しそうではあったけど。私的には、自分の目でしっかり色々な高校を見た上で、やっぱり地元かなとなったので、ちゃんと意味はあったと思っている。
初めての進路を、自分の意志で決める事。
それが出来たのだから、もうそれが正解だと思う。

志望校決定後、しばらくしてから娘はポツリと、「結局どこでも良かったんかも知れん。ただ、私は皆と違う!ガラッと変わりたい!と思ってただけやもんな…」としみじみつぶやいていた。

【そして、願書提出へ】


そして、いよいよ志望校へ願書を提出する期間へ突入。そこで初めて判明したのだが、娘の志望校は「直接本人が出向いて願書提出」が必須。(私も娘もちゃんと読んでなかった…苦笑)

実は娘は今まで一人で電車に乗ったことがない。友達と2人で、電車に乗って少し遠くに遊びに行ったことはあるものの、その他は必要な用事が今まで特になかったため、『全くの一人』はない。
切符は買えるものの、電車の乗り方はどうもよくわかっていなさそう。

当初は、途中までついていく、とか?母が黒子に徹して離れてついていく、とか?どうする〜?と娘と相談していたが、娘は中学校の先生に「せっかくなら一人で行ってみれば?」と言われたよう。

急に「一人で行ってみようかな。自信つくかも。」そう言って、娘は自分のスマホで電車の時間を検索し始めた。先生、ありがとう。

【一人で願書提出して来たよ】


願書提出当日。
最寄り駅までの送迎を頼まれた母。今日はただのタクシードライバー。
後部座席の娘はかなり緊張している様子。
目と鼻と口が、全部『線』になってる(笑)

前の晩に、娘に路線図の見方、普通と急行の違いを説明。さらにグーグルマップの使い方も説明し、目当ての高校の地図はすぐ出せるようになっている。準備は万端。後は行くだけ。

無事に車は駅に到着。

願書提出は、特に時間が決まっているわけでもないし、更に娘は普段引っ込み思案だが、自分が聞きたいことがあれば、お店の店員さんとかには割と平気で声をかけられる方。正直心配はしてなかった。
スマホ持ってるし、大丈夫さ〜。困ったら、誰か近くの大人に聞きな〜と送り出す。行ってきまーす、と娘は駅に吸い込まれて行った。

帰りは再度、駅に迎えに行く約束。家に帰るととんぼ返りになる中途半端な時間。近くのスーパーで買い物をしながら娘を待つことに。

ゆっくり買い物を1時間程した後、スーパーの駐車場に戻ったところで娘からの「そろそろ迎えに来て」のLINEが。ジャストタイミング。

駅で少し待っていると、晴れ晴れとした顔で娘が帰ってきた。「前と違う道に出たけど、無事についたよ〜。一人で電車、ちょっと楽しかった。」
無事に受験票をゲットした娘。ミッションコンプリート!娘よ、お疲れさま!
これで入試当日も安心だ。

【入試前、どうする?】


試験日が近づくにつれ、嫌だ〜、嫌だよぉ〜と日々グチる娘。受験生の気持ちはわかるが、正直ちょっとウルサイ(笑)
娘が受験を決めた高校は超親切で、中学校に試験と同じくらいのレベルの過去問を送ってくれている。週1の適応教室の時に少しずつ過去問をやり、先生からもこれなら大丈夫じゃない?〇〇さんは、本当はちゃんと勉強出来る子よ、と言われているものの。

どうやらテスト受ける事自体が、もう嫌らしい。
もう少し突っ込んで聞いてみると、テスト自体が、と言うより、初めての環境でパニックになったり、間違えたりすることを警戒してるよう。

出来るだけ入試は「テスト」ではなく、作文+面接のみの高校に絞っていたのに、最終決定した高校はまさかの「テスト有」だったので、自分で決めたものの、やっぱり愚痴は言いたいらしい。

入試前日、中学校では「皆それぞれ、入試頑張ろう!」みたいな、決起集会があったそう。普段学校に行かない娘も預けた受験票を回収するため、珍しく参加した。皆、思いの外余裕そうやったな…緊張してないんかな?と娘。いや、そんなことないと思うで…。

ちなみに先日、生徒1人1人が合格祈願を書いた絵馬を、先生方が近くの神社へ奉納しに行ってくれている。いたれりつくせり。

やれることは全部やった。
あとは当日テストを受けるだけ。

娘は学校から帰宅してからも、家にいるのに
「嫌や〜、もう帰りたい〜」と謎な発言をつづけている。いやそれ、当日現場で言うやつなんやけど…。

ただ、娘はいつもグチグチ言うが、最終的にはいつも頑張ってやり遂げる姿を見てきているので、うるさいな〜と思いながらも、最後には『おうおう、好きなだけ愚痴れ愚痴れ!』とむしろ煽っていた(笑)それでスッキリするなら、毒は吐きたいだけ吐けばいい。

気晴らしにと、好きなゲームを始めたら少し気分が落ち着いたよう。今晩寝れるかな〜…と、娘の心配は最後まで尽きない。とか言いながら、うっかり『葬送のフリーレン』はリアルタイムで娘と一緒に観てしまった。

はよ寝ぇやぁ〜。
(ちなみに入試は午後からなので、余裕あり)

【いよいよ試験本番だ!】


当日の朝。
意外と眠れたわ〜と、娘。
夜勤から帰宅途中の夫に、コンビニでポテトフライ買ってきて〜と頼むあたりは、生粋の食いしん坊。さすがですな(笑)

今頃普通校受験の子は、もう試験受けてんのか〜といいながら、気分転換に少しだけゲームをする。
その後、受験票やらなんやらかんやらを鞄に詰め込み始める。上靴っているんかな〜って、当日の朝聞いちゃうんだ。逆に肝が座り過ぎでは…(苦笑)

出発前は流石に緊張でちょっと吐きそうとか言いながら、本日も母タクシーで出発。無事駅に到着し、「じゃあママ、行ってくるわ〜」とハイタッチ。普段は猫背な娘なのに、なんか今日は背筋シャッキリしてたな。

しばらくしてから、「着いた」とLINEが来た。
無事に着いたのなら、もう大丈夫だな。

その後私は用事があったので、駅までの迎えは夫に頼んだ。

【試験の手応えはいかに!?】


帰宅後。
ただいま〜、お疲れ〜、どうだった?と娘に感想を聞いてみた。
もう部屋で寛いで、好きなゲームをやっていて、さらにご褒美に夫に買ってもらったと思われる、ハーゲンダッツアイスの残骸が手元に置いてある(苦笑)

現場にはかなり早く到着したけど、かなりの人数が来ていたので丁度良かったそう。
テストは国語が結構書けて、英語も意外と書けた。苦手な数学はう〜んな感じだったけど、過去問に近い感じだったらしい。
まぁ、何かしら書けたならいいんちゃう?と言うと、あれで落とされたらもうどうしょうもないし〜と、そんなに気にしてなさそうな娘。

行ってみたらそんなに緊張せず、中学校のテストの延長みたいな感じだったらしい。まさに『案ずるより産むが易し』だな…。

ただ、不登校経験者が多かったせいか、休憩時間も試験後も誰一人一言もしゃべらず、試験管が皆、もう試験終わったんだよ!?と心配するほどの静かさだったらしい。



とにもかくにも、風邪引きや体調不良もなく当日入試を受けられて、無事に終えてひと安心。

後はいい結果を待つばかりとなった。
しばらくはドキドキ&ワクワクの日々。



☆☆☆☆☆☆☆



【オマケ☆悩める若者達に聞いて欲しい!曲紹介】

King Gnu『Teenager Forever』。

ネットで「井口 走る」だけで出て来るだけあって、冒頭から現地の方々を戸惑わせる走りっぷりを見せつける、ボーカルの井口さん。
便所サンダルでこの走りの速さ。素晴らしい(笑)このタンクトップと半パンスタイルはもはや井口さんの代名詞(笑)

この曲のミュージックビデオでは、バンドメンバーの4人がそれぞれ、100万円をプライベートで好きな事に使うという企画。常田さんの『(仕事うんぬん関係なく)遊ぶか!』の一言が決め手となり決定したそう。お金の使い方に各メンバーの個性がガッツリ出ていて、まぁ面白い。

ちなみに内容は、井口さん(ボーカル、キーボード)がフィリピン旅行、新井さん(ベース)がお母さんに車をプレゼントしたりと親孝行する様子、勢喜遊さん(ドラム、サンプラー)はグアムに新婚旅行、常田大希(ボーカル、ギター)がロシアで余暇を過ごしています。

それにしても、好きな事をしている時って、人は本当にいい顔をするんですね。(井口さんなんかはかなり大人なお金の使い方なんですが、)皆さん少年のようにキラキラしてます。めっちゃ楽しそう(笑)
ラストは結局井口さんがちゃんとオトしてくれるあたり、安定の面白さです(笑)

もちろんミュージックビデオの内容だけでなく、歌詞にもとても共感しました。

『他の誰かになんてなれやしないよ そんなのわかってるんだ』

『いつまでも相変わらず つまらない話を つまらない中に どこまでも幸せ探すよ』

『結局のところ誰も教えちゃくれないんだ 進むべき道なんて 等身大のままで生きて行こうぜ 歳を重ねても』

King Gnuからの、どこまでも温かいエール。自分が10代の頃にこの曲に出会えてたらな〜と思います。

いつまでもどこまでも自分らしく。
誰に何と言われようとも、人生の主役は自分。
何でもいいから、好きな事をやってみよう。
今からでも遅くはない。
いつだって、今が1番若い自分。

時には喜怒哀楽をスパイスに。
さあ、人生を遊び尽くせ!

若者達よ、明るい未来はすぐそこだ。

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