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庭のカマキリを見守った夏の終わり

猛暑が落ち着いた夕方、庭の木の枝をギコギコのこぎりで切っていた時のこと。
視線の先のホタルツワブキの葉の上にオオカマキリがいた。
そのカマキリの視線の先にホタルツワブキに乗ったバッタがいた。

これは狩りの光景が見られるぞ、と期待してのこぎりを動かしながら見守った。

のこぎりの音にカマキリは動じない。

間合いが15cmから10cmになった。

両者動かない。

動かない。

固いヒバの直径8cmの枝が切り終わろうとしていた。
30分待ったけどまだ時間かかりそう?

狩りの成功を祈り、カマキリを驚かせないように切った枝を落とさぬ様にそっと下ろした。

まだ動かない。

のこぎりのカバーを知らずにカマキリの近くに置いてしまった。
取ろうとして驚かせたら狩りが失敗してしまう。
思っていた以上に時間をかけ獲物に近づく生態なのかも。

じゃあ、カバーは後で取りにいくぜ、
バッタを無事捕まえろよ、グッドラックカマキリ。

1時間後、暗くなってからカバーを回収に行った。
狩りは上手く行った?バッタ食べられたかい?


カマキリは元の位置から30cm離れた青じそに向きを変えてとまっていた。
バッタはスンと最初と同じ場所にいる。


どうしたんやカマキリ~!!狩りできてないやないかい!!

エセ関西弁で突っ込まずには居られなかった。





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