ほわほわしたいい感じの別れ

生活訓練の福祉事業所に通って3年間が終了した。
原則2年だけど、通所すぐにマスク必須になり、その後アトピーで通所できなくなったりで延長1年の許可が下り4月末に最終日を迎えた。

大人しい人、話題が幼い人、同じ話を繰り返す人、感情のコントロールができない人、自分の話ばかりする人、声が大きすぎる人、人懐っこい人、自信なさげな人

色んな人が居て聴覚過敏としてはモヤモヤしたししんどい事もよくあった。

人数が少ないと静かで居心地が良かった。

新しく通い始める人、仕事が決まって卒業していく人の入れ替わりで雰囲気は随分変わる。

自主企画の主催者が当日体調不良で居ないなんてこともあった。


残り2か月に迫った時にやりたいことを全部やっておきたいと思った。

1年前にアイビスペイントの使い方をメンバーさんに教わったから、仕上げて見せたいと思った。模写の絵をトレースから色付けまでやってみたらのべ3時間半もかかったが見せることができた。

自主企画の自助会に参加して、特定の話題を少人数で話す心地よさを感じた。自分でもやりたくなり、感覚過敏の自助会を主催した。
福祉のベテラン職員さんでも感覚の分かり合えない境界線を感じたので、これはもう当事者を集めて話をしたい!と思った。
思った以上に感覚過敏の人数は多かった。
高性能な耳栓を所有者の好意で試着させてもらったり、試行錯誤で購入した柔らかい生地の布を持ちこみ、触ってもらったりした。

若くて仕事経験の少ない人が多かったので、過去の仕事経験と特性の相性を分析して発表した。

体力を温存して、メンバーと一緒にボルダリングジムに行って楽しんだ。

あれをやりたいこれをやりたいと話していると、なぜか人の声に対しての過敏が少し弱まったように感じる。

そして最終日にリクエストした昼食メニューを頂いた。制作に参加したケーキを食べた。かくし芸をした。
卒業証書を受け取り、寄せ書きを頂いた。

別れを惜しんで泣いてくれる人の存在が嬉しくほわほわした。


学校も職場も、最初は好きでも嫌いでもないのに、離れる時は大体そこが嫌いになっていた。

いい感じに別れるのは憧れだった。


家で寄せ書きを見たら、[入ったばかりの頃に話しかけてくれてありがとう]という内容のメッセージが多くて無意識だったので驚いた。

こんな幸福感が今後も続きますように。













この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?