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2月の終わりは京都で夢みるように眠りませんか


林海象監督デビュー作の伝説の傑作が美しくお化粧直しして帰ってきましたよ!!


京都は出町座、本日19日スタートです!


ステキ、ステキです!!
クラウドファンディングにてデジタルリマスタリングなされた時から、「これを映画館で見られたら……!」と思ってきた夢がかないました!


もともとの公開時にはさすがに観ていないんですが、大人になってから映画館にて鑑賞(多分みなみ会館)。
観に行こうと思った理由、それは勿論、あがた森魚さん(過去にあがたさん話をしている記事はこちらから)。
音楽だけでなく、出演もしてらっしゃます。たいそう怪しい感じです(笑)。

だから勿論これも持ってます、サントラLP(隣はパンフレット)。

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日常的に聴く為に、レコードをデジタルデータ化してMacに取り込みましたよ。
多くの人に聴いてもらいたいので、ぜひともCD化してほしい。それこそ、クラウドファンディングしてでも。出資します。


なんと言ってもこれでしょう、春の日の宵に人知れず散りゆく桜の花びらのごとき郷愁に満ちたこの唄声。

しらじらと烟る頰に落ちる、黒きまつげの濃き影よ。

曲タイトルは映画と同じ、『夢みるように眠りたい』。
唄うは美しき永遠の謎・月島桔梗を演ずる佳村萌。作曲は佳村さん&めいなCo.のお二人です。

この、ピアノのイントロを聴く度に「あっ」と思う。
机に向かって書き物をしていて、ふっと吹きすぎてゆく花の香にはっと目を上げるような、誰も手を触れていない窓際に置かれた写真立てが突然パタンと倒れたような、狭く曲がりくねった坂道を折れた途端に眺望がぱっと開けてさあっと夕陽に照らされたような。
「あっ、いま昔自分が、どこか遠くに置いてきてすっかり忘れていたものが戻ってきた」という「あっ」。
何か目に見えないものに、こころを軽く殴られたようなその感触。
かつて自分が投げ捨ててきたものが、すべて目の前に並べられた瞬間。
手を触れようとすると、それは跡形もなく風に飛ばされる砂のごとく消えていくのだけど。



さてこちらが、2019年に行われましたデジタルリマスター版作成の為のクラウドファンディング。

400万円のゴールに、630万ちょっと集まるという素晴らしい結果。

勿論、出資してこちらをゲットしました。
トートバッグです(隣は今回上映の出町座のチラシ)。

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このトートバッグ、2種類ありましてですね。

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この、一切の説明の無い、「判るヤツにだけ判ればいいのサ」的ストイック&スタイリッシュ感満載のAタイプにすべきか、力強く堂々とタイトル&キャストが記されたコレクションアイテム感の強いBタイプにすべきか、たいそう懊悩した挙句、やはりあがたさんの名前が入っている方を選んでしまいました。

ちなみに写真のバッグ、あがたさんにサインもらってます(なおわたくし諸事情ありまして顔面非公開作家なので、「あ、あの人か」と心当たられた方、なにとぞご内密に願います)。
あがたさんのところには全くリマスタリングの話が届いてないそうで、「いいなあ、このバッグ、オレも欲しい」「海象はオレに何にも教えてくれてない」と申しておいででした(笑)。


予告や下の映像の通り、デジタルリマスタリング本当に凄い。
くっきりとした白黒の美麗さよ。


でも、字幕は前の方が好きだなあ(プロジェクト公式チャンネルのこちらの映像よりキャプチャ&加工してます)。

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おそらく元のフォントは同じ、隷書体のどれかだと思うのですが、ラインのごくごく微妙な太さが前の方が美しい。
くっきりしてる方が見やすいのは間違いないのですが、この元のラインの強弱を保っていてほしかった。


クラウドファンディングのリターンとして、映画のデジタルデータをダウンロード済みなのですが、エンドロールの最後に出資者クレジットが流れるのですね。
ちゃっかり筆名で出しているのですが、これ劇場でも流れるのかな。流れるといいな。
ちなみに綾辻行人さんや芦辺拓さんのお名前も確認しました。お好きなのですね。何ともうれしい(あいうえお順だからすごく離れてるけど(笑))。

  

なんと言っても、かそけきとか儚きとかいう言葉はこの人の為につくられたのかと得心する美しさ・佳村萌嬢と、きりりとした流し目も凛々しい白皙の美青年・佐野史郎(ちなみにデビュー作)。
セリフは字幕、音楽と効果音のみ入ったサイレントとトーキーの合体したモノクロの映像に繰り広げられる「永遠の謎」。
ぜひ、映画館の暗闇の中で、慌ただしい世情を忘れ去ってご覧ください。

  

   

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