見出し画像

PUCK誕生

 一番たくさん観た公演はなんですか?という質問を受けることがある。かなめさんこと涼風真世がトップだったときの「PUCK」だ。

ずっと宝塚歌劇を観て来て、全組を観るとことが当たり前で、一人のスターを追いかけることが無かった。当然、同じ組を続けて観ることがなく、多くても一公演三回ほどだった。ところがこの「PUCK」は十五回ほど観ている。つまり一番観ている作品ということになる。
 
十五回も観たのは、かなめさんのパックの可愛さや、よしこちゃん(麻乃佳世)やゆりちゃん(天海祐希)、のんちゃん(久世星佳)という人たちが、それぞれぴったりの役を演じ、ユーモアたっぷりの芝居だったこと。大好きなユーミンが挿入歌を提供したこともある。他には旧宝塚大劇場が最後の年であり、夏場ということもあって、涼しい大劇場内がまるで森そのものの雰囲気であると私は感じた。

 夏休みだけでも、こういう作品をやって欲しいと思っている。自分も含め、やはりファンの高齢化は避けられない。地上波もない、宝塚ファミリーランドもない現状では、ごく限られた子どもたちしか、宝塚歌劇を知ることができない。夏休みだけは、子ども向けの作品でいいのではと思う。大人のファンはショーだけで満足するはずだから。


 ちなみに、この「PUCK」の時のショーは「メモリーズオブユー」本当に懐かしい曲が使われ、旧宝塚大劇場とこの舞台に立った生徒たちへの、レクイエム的な内容に、とても感動してしまった。

 ファンの集まりでも、この「PUCK」の話は大変盛り上がる。観たことが私の財産となった作品だったと思う。

※写真は私のコレクションでも、一番大きな東京宝塚公演のポスター。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?