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アドバイスに使ってみたい漫画の名言⑪ ~『はじめの一歩』~

努力した者が全て報われるとは限らん
しかし! 成功した者は皆すべからく努力しておる!!

はじめの一歩

ボクシングジムの会長である鴨川源二の言葉です。

私自身、この努力と成功の関係を正しく理解することが
人生を歩んでいく上で大切なことであると感じているので、
特に

「努力したって何も変わらない…」とすぐにあきらめてしまう生徒や

「あれほど努力したのに…」と好結果を得られず嘆いてしまう生徒に

この言葉を伝えたいと常々思っていました。

「努力する ならば 成功する」

が成り立つのであれば、

ボクシングだったら、努力したすべての選手がチャンピオンになれるし、
部活動だったら、練習をがんばった全員が大会で優勝できることに
なってしまいます。

実際、そんなことはありえないことで、
ボクシングに人生を賭けて身を削るような努力をしていても、
チャンピオンになれるのはたった1人であり、
多くの敗者の上に成り立っています。

だからといって成功した者は努力していないかというと、
そんなことはありません。
同じように血の滲むような努力をしてきているはずです。

努力は成功のための受験票のようなものなので、
超難関だから合格者(成功者)は少なく、
受験票がない人(努力をしない人)は
成功する資格がないといえるでしょう。

私が女子ソフトテニス部の顧問をしていたとき、
平日は放課後の通常練習に加えて、
毎朝7:30から朝練をし、
土日などの休日は、まる1日練習試合をしていることがほとんどでした。

そんなほぼ休日がない状態にもかかわらず、
生徒たちは目標に向けて黙々と努力を続けていました。

しかし努力を続けていた生徒たちでも、
大会で不本意な結果になってしまう場合は当然あります。

そんなとき、落ち込んでいる生徒たちに対して、
私は鴨川会長の名言とともに2つの選択肢を示します。

今後の練習について

・努力をしても無駄だと思って、適当に練習するのか?

・優勝できるようになるかどうかはわからないけど、
 次の大会に向けて努力を続けるのか? 

と。

このような選択肢を示すと大半の生徒は後者を選び、
一層努力を続け、肉体的にも精神的にも逞しく成長していきます。
もちろん、中には努力の甲斐があって、
満足のいく結果を残すことができた選手もいました。

ここで重要なのは、

努力が無駄になる可能性が高く成功が確約されていないという現実を
理解した上でも、

なお、後者(努力)を選択するという意志を示したことであり、

大会で結果を残したことはおまけにすぎません。

この意思決定をさせる経験が生徒たちの今後にとって、
大きな糧になると考えていました。

幼い頃、大人とかけっこしたとき、
勝たせてもらってうれしかったというような経験が
他にもいろいろあると思います。

このように小さな努力をすれば、大人が成功に導いてくれるので
自尊感情(自分は何でもできる、自分は1番であるなど)が高まり、
幼い頃はのびのびと成長していきます。
もちろんこの周囲の配慮で作れられている成功を
子どもの頃は気づいていません。

しかし、小さい努力で成功できるという体験は、
学校など同年代の集団の中に入ることにより、難しくなってきます。
そして自分は1番ではないということに気づき
努力と成功の関係に悩むようになっていきます。

このときに鴨川会長の名言

努力した者が全て報われるとは限らん。
しかし! 成功した者は皆すべからく努力しておる!!

が、幼い頃の考え方から脱却し、
子どもたちの今後の行動原理につながる重要なアドバイスになると
考えています。

ただ、小学校低学年には言葉が難しいので
かみ砕いてうまくアドバイスする必要はあると思いますが、

努力と成功の関係を理解し、

結果に関係なく、なるべく努力することを選択できるようになる

ための教育が義務教育を終える前に必要だと私は考えていましたが、
どうなんでしょうか?

ちなみに、私個人としては鴨川会長の名言にプラスして

成功に見合うほどの「努力」に

「才能」や「運」などの+α

が重なって初めて大きな成功を得るのではないかと考えています。

努力することは最低条件であるので、
私自身も努力を怠らないように留意していますが、
私には果たして+αが存在するのだろうかと悩んでしまう今日この頃です。


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