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料理と料理じゃないものの差はどこにある?

先日、「料理とは何か」という話を夫としたのがちょっと面白かったので、メモ的に書き留めておきます。

私「めんつゆを使ったり、丸美屋の麻婆豆腐やキューピーのドレッシングみたいな調味料を使ったりした料理は料理っていえる?」
夫「言える」

私「切った野菜と調味料が一緒になっていて、切る必要も味付けする必要もなく、炒めるだけでできるキットで作るのは料理?」
夫「料理」

私「インスタントラーメンに野菜やねぎを刻んでのせたら料理だよね」
夫「料理」
私「じゃあインスタントラーメンを素ラーメンで食べるのは?」
夫「うーん…料理かな」

私「じゃあカップラーメンにお湯注ぐのは?」
夫「料理じゃない」
私「そうなんだ。カップラーメンにネギ刻んで入れたら?」
夫「それは料理」

私「コンビニで買ってきたお弁当やスーパーのお惣菜を買ってきてあたためるのは?」
夫「料理じゃない」
私「キュウリ切ってお皿に盛って出すのは当然料理だよね」
夫「もちろん料理」
私「じゃあ、スーパーのお惣菜を皿に並べるのは?」
夫「料理」

私「えーっと、じゃあ、料理と料理じゃないものの決定的な違いってどこにあると思う?」
夫「目の前のものを、よりおいしく食べようという行為のことだと思うよ」
私「“おいしさ”は人によって違うよね。ということは、料理か料理じゃないかは主観によるの?」
夫「そう」

夫「野生の動物は獲物をそのまま食べるけれど、人間は石器で切り刻んだり、火を扱うことを覚えて獲った肉や魚をさばいたり焼いたりしたのが料理の始まりでしょ。そこからよりおいしくという方向に進化してきたのだから、おいしく食べるための工夫が料理なんだよ」
私「釣った鯛をそのままだと料理じゃないけれど、切って刺身にしたら料理だものね。では獲ったままの白魚の踊り食いみたいな料理は料理ではないということ?」
夫「料理は、調味料や行為を加えておいしくするという以外に、何もしないという、引き算の料理もある。料亭の板前さんは『この素材は何もしないのがおいしい』という判断をしてあえて何もしないまま客に食べさせているのだから、それは料理だよね」

夫は、料理は自分が食べるに困らない程度にやり、食べることにそれほど大きな関心はありません。料理好きな人は、どこまでが料理でこれは料理とはいえないと細かい部分にこだわりはじめるものですが、知らない人が案外料理というものをフラットに見られるのかもしれないなーと思いました。

トップ画像は私がよく作る「茶節」で、鰹節にお湯やお茶を注いで、味噌や塩をちょっと混ぜて飲むだけのものですが、夫の定義によれば完全なる料理ですね。

以上、他愛ないお話でした。


読んでくださってありがとうございました。日本をスープの国にする野望を持っています。サポートがたまったらあたらしい鍋を買ってレポートしますね。