コーチングに対する誤解

「部下に気づかせる」「部下に考えさせる」って?


コーチングをやっていると
マネジメントや人材教育部門の方たちから、
部下育成のためにコーチングを
勉強したいんだけど、と
相談されることが多々あります。

どのような場面でコーチングを使いたいのか、と
お聞きすると、
「部下に気づかせるため」
「部下に考えさせるため」
という答がかえってくることが多いです。

で、部下に気づかせるって何を?と
掘り下げてみると

上司が持っている考えと同じ結論に
部下も自力でたどりつけるように
、とのことです。

上司が正解を持っている、というメンタルモデルです。

仮に、上司の考えが正解だったとして、
それを言わずに、
部下に考えさせるために質問したら、
部下はどうなるでしょうか?

多くの企業で実例をたくさん見てきましたが、
部下は、上司がどう考えるのかを
必死で考えるようになります

何を言えば上司は首を縦にふるのか、
何を言えばNGなのか、

上司の顔色をうかがうようになる

のです。

どうすれば仕事がうまくすすむか、ではなく
どう言えば上司が気に入るかを考える…

それって、「自分で考える」のではないですよね。

上司が部下に、上司の持っている答を言わせようとして
質問しているのか、
本当に、部下自身の考えや持っている情報を聞きたくて
質問しているのか、
部下側は敏感に感じ取ります。

コーチングを
「質問することで
相手を同じ答えにたどり着かせる」
と、捉えていると

部下が上司の顔色をうかがう世界
が展開します。


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