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ちぃとれんのお話 第5章 虹の橋の向こうへ

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ちぃの発病から看取りまでの毎日、ちぃが家族に教えてくれた大切なことを忘れないように…。
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記事一覧

1.誕生日

 もうすぐ10歳の誕生日、という初夏のある日、ちぃはごはんを食べなくなりました。お腹の具合…

2.生還

 誕生日の翌日に手術し、数日病院に泊まったちぃは、帰宅したあと日に日に元気になってゆきま…

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3.精密検査

 ちぃは、大学病院の動物医療センターに行き、腫瘍科の精密検査を受けました。予約の時間は午…

4.闘病

 ちぃの胸とお腹にたまる水の量はとても多く、病院で抜いてもらっても3日後には呼吸が苦しく…

5.放射線と抗がん剤

 手術のできないがんを抱えてしまったちぃが、その最期をむかえるまでの間の痛みや苦しみを、…

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6.夜

 ちぃが初めて抗がん剤を使ったその日の夜、仕事を終えて帰宅すると、ちぃは酸素ハウスの中で…

7.抱っこ

 その夜のうちに、ちぃは亡くなりました。  ちょうど夜の12時に、家族が見守る中で、ちぃは静かに倒れてそのまま息を引き取りました。ちぃのがんが見つかってから、一か月と20日間の命でした。  真夜中だったので、すぐそばで眠っていたれんは、ちぃとのお別れに気づきませんでした。それほどちぃは、静かに亡くなったのです。  翌日れんは、ちぃの様子がいつもと違うことに気づき、ちぃの亡骸に向かってわんわん吠えました。  ちぃねえちゃん!ちぃねえちゃん!…と、動かなくなったちぃを呼び

8.お別れ

 もうすぐあれから一年、いつのまにかちぃは家の中の探索も、仕事についてくるのもやめたよう…