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症例発表はここがポイント!!【内容編】

皆さんこんにちは!理学療法士の唐沢彰太です。
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前回のブログで、症例検討会がなぜ盛り上がらないのかについて書きました。
そこで、成功事例ではなく難渋した事例を報告することが大切であることを書きましたが(詳細は次のリンクより是非お読みください!)、今回はどんなことを報告すると内容が充実するのかについて書いていきたいと思います。

『症例検討会ってどうやれば上手くいくの?』

難渋する事例と言っても、ただ「悩んでいます」と発表してもうまくいきません。
症例発表は次の点に意識して作成していく必要があります。

1,どんな患者さんだったのか?

 カルテに記載されている情報はもちろん、パーソナリティが非常に重要です。
 目標は何だったのか、生活状況はどうか、退院後の生活はどんな状況をイメージしているのかなど、文字だけで患者のイメージが聞いている側が出来ることを目的とします。
 可能であれば動画があると、さらにイメージしやすいと思います。
 動画に関しては動作だけではなく、雑談が少し入っている動画だと患者さんのイメージがしやすいです。

2,自分がどんなことを考えてリハビリをしたのか

※セラピストの思考を見える化する必要があります。何を元に、どう考えたのかです。

・なぜその目標を設定して介入を開始したのか(患者のHOPEとリハ側
のNEEDSの案配、予後予測の根拠など)

・患者の問題点は何だったのか(評価結果をどう解釈しリハ内容を決定したのかなど)

・何が予測通りで進み、何が予測通りではなかったのか(思った様な効果が出なかった:この原因は何なのか)

・何に難渋したのか、検討したいのか
ここが1番大切です。1と2に関しては、やってきたこと、考えてきたことを発表すればなんとか行けますが、3に関しては、これから先の未来志向で発表しなければなりません。

 自分が何に対して問題を感じ、それを解決したいのかを分かりやすく伝える必要があります。
 症例発表でよくみられる失敗が、
「もっと良いアプローチがありませんか」
など、聞いている人に丸投げする発表です。
これでは、自分の問題点を解決するのは難しくなってしまいます。

 この場合は、
「自分は○○の評価結果や〇〇の知見から、○○と考え介入しましたが、○○の結果になりませんでした。この場合どの様に考えれば良かったのかアドバイスをお願いします」
 の様に、聞きたいことを明確にした方が良いと思います。
 
 この様に、発表内容は、自分が何を伝えたいのか、何を検討したいのかが分かりやすくまとめられているのが大切です。聞いている方が、脳に負担なくすーっと理解でき、教えたくなるような内容にする必要があります。
 
 実際どのように作ったら良いのか、今悩んでいる人がいればtwitterでのDMや上のリンクからオンラインサロンの問い合わせにご連絡ください。

 次回は、資料のまとめ方について書いていきたいと思います。

twitter:@karasho_proreha

リハビリの臨床における考え方については、私の書籍もぜひご参考ください。

臨床は、とまらない

傷ついた脳の声が聞こえているか


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