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冷たいごちそうフラペチーノ

読みもの「冷たいごちそうフラペチーノ」


もう3ヶ月以上も前のこと。

春休みに
とんでもなく暇を持て余す娘に
「やりたいことリスト」
でも作ったらどうかと
言っておいたら

娘は律儀に
やりたいことリストを作成した。

その中に
「スタバに行きたい」
という項目があった。

スタバに行っても
小3の娘にコーヒーは縁遠く、
たいてい「なんとかペチーノ」を注文する
ことになる。

では、
春休み時期の
「なんとかペチーノ」は何かな?

娘と二人で
ホームページをチェックしたところ
それは「コーラ」であった。

しばらくページを眺めた後
我々は
「そう、ね。コーラなら普通にコーラ飲むかな…。」
と顔を見合わせ
春休みペチーノ計画を
なんとなく断念した。

その後
新学期がはじまり、

慌ただしい日々の中で
二人とも
ペチーノ存在を忘れていった。

そんな先日のことである。

我々は
ショッピングモールで
燦然と輝く「レモンケーキフラペチーノ」の
看板を目撃した。

燦然と輝く、とは
大げさかもしれないが

我々は少々買い物に疲れ、
お腹も空いて
しょぼくれていたし

何よりレモンは
娘の大好きなフレーバーである。

かくして
「なんとかペチーノ計画」は
大好きなレモンで大復活した。

お腹がすっかり冷たくなるまで
たっぷり飲んだ娘。

小学生が一人で飲むには
フラペチーノの量は多い。

大人でも普通に
多いな…と思うくらいだから。

だけど
「飲んでみる?」
と娘が一口分けてくれる時などに

子どもの飲む量を
なんとか減らしてやろう
と目論んで
「ずおおおおおおおお」と
大量に吸ってしまうのは
無粋かなと思った。

まず「寒っ」となり、
次のご飯がまだお腹いっぱいで
そんなに食べられないけど
たまにはそんな事もあるさ…

ってなるまでが
「なんとかペチーノ」体験なのだ。

冷たいごちそう。


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