「荒川アンダーザブリッジ」から学ぶ『迷惑の価値』
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◯◯から学ぶ●●
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『◯◯から学ぶ●●』と題して、毎週水曜日に更新しています。
僕が好きな本やマンガ、映画、音楽などから学んだことを綴っていくような感じです!
さて!今回取り上げるのは、
中村光さん原作の漫画でアニメ化・実写映像化・映画化もされた作品
【荒川アンダーザブリッジ】です!
さっそく深堀りしていきましょー!
■”借り”ってやつ
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まずは、ざっくりなあらすじ。
主人公である世界的トップ企業の御曹司リクが川で溺れかけていたところ、荒川の河川敷に住む自称金星人のニノさんに命を救われる。
大きな借りができてしまったリクが「お返しに何でもします」と提案すると、ニノさんは「私に恋をさせてくれないか?」と要求。
ニノさんと付き合うこととなったリクは荒川の河川敷で一緒に暮らし始めるが、そこに住む非常識な人たち(カッパやホシやラストサムライやオウム汗)との交流によって人生観を変えていく。。。
・・・こんな感じのラブコメディですね(*^^*)
一人一人のキャラが立ちすぎていて面白いのです♪
しかも実写版では、小栗旬や山田孝之や桐谷美玲や城田優や片瀬那奈などの豪華メンバーが本気でふざけているので、最高です♪
そして河川敷とは思えないくらい映像がキレイで、設定等々、色々とぶっ飛んだ作品なのですね(^^)
・・・さて。
この物語では、『他人に借りを作ることの是非』が大きなテーマとして問われます。
主人公のリクの家訓が「他人に借りを作るべからず」で、リクはずっとそれを守ってきた。
だけど荒川の河川敷に来たら、借りを作ることで自分の人生が豊かになっていく実感を得ることができた。
”借り”とは、いったい何だろう??
■借りることで自分を重くしないこと
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もし仮にお金を山ほど持っていれば、他人にお金を借りることなく、周りへ迷惑をかけることもなく生きていくことはできるだろう。
お金があればきっと、「借りを作らない人生」を送ることはできる。
だが、それが果たして豊かな人生か?と問われたら、疑問も残る。
「お金なんていらない」と言うつもりもなく、お金があってもなくても、お金以外の能力を他人から借りることは大切だ。
荒川アンダーザブリッジでは、ホシは音楽を届け、ラストサムライは髪を切り、ジャクリーンはコリをほぐし、P子は野菜を育てている。
・・・一方でリクには、「いくらでもお金を渡す」という力はあるけれど、荒川アンダーザブリッジの住民たちには、お金を受け取ってもらえない。
彼らにとっては、お金よりも人生を豊かにするものがあり、そっちの方がよっぽど大切だからだ。
恋をさせてもらうことだったり、笑わせてもらうことだったり、ペットボトルロケットの作り方を教わることだったり、様々・・・
「お金を支払う」ということも立派な能力ではあるけれど、そのお金を得るためには、他人から様々な能力を借りてきたはず。
世の中は多くが分業で回っているし、たとえ自分だけの力でお金を稼いだとしても、自分を産み育ててくれた誰かに対して、借りがある。
何もできない赤ちゃんの頃に、「産む」「育てる」という能力を親から借りたことで、成長できたはず。
・・・その一方で、何もできない赤ちゃんといえど借りを作るだけではなく、「笑顔」や「お世話をする幸せ」を、ただそこに居るだけで周りに与えていたはず。
ひたすら借りを作り続けるだけではなく、生きているだけで、その借りを返すこともできている。
”借り”とは、自分の何かがすり減ったり、自分を重くするためのものではなく、借りた相手を豊かにするためのものだ。
「お金以外の何か」を相手から借りることで、「あなたのその魅力が必要なんだ!」という価値を、示すこともできるだろう。
借りの価値は、そこにある。
■【さいごに】迷い惑うことの価値
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「他人に借りを作る」とは、「他人に迷惑をかけること」と近いように思う。
「他人に迷惑をかけてはいけません」と教えられ、育ってきた人も多いかもしれない。
だけれども、迷惑=悪、というわけでもない気がする。
他人に迷惑をかけると、相手を煩わせてしまうことになる。
相手の手を煩わせるのは申し訳ないから、迷惑はかけられない。
・・・こんな理由で迷惑=悪、とされるのならば、それはちょっと待ってほしい。
きっと、その時にはさ。
何かを借りようとして煩わせてしまった相手に対して、自分には返すものなんて何もない、と感じているのでは?
アフターフォローとして、自分には何ができるのだろう?と『迷い惑う(まよいまどう)』ことをしながら、答えを見いだせないから迷惑をかけられないのでは?
借りたものに対して、何を返したらいいのか、自分が迷い惑って、自分の心を煩わせたくないのでは?
・・・迷惑の根底には、自分には何も与えることができないという自信の無さや、その借りを返すために自分を煩わせたくないという思いがある。
借りを作らせてしまったことを、自分が背負きれない。
だから、他人に迷惑はかけられない。他人の手を煩わせるわけにはいかない。
・・・しかし”借り”は、自分を重くするためにするものではなく、むしろ借りることで、自分を軽くすることが大切だ。
他人に借りは作らない、他人に迷惑はかけない、人を頼らない。
これらを繰り返し、自分が「周りに何を貸すことができるのか」と迷い惑うことを怠ると、自分を自分で肯定できなくなってくる。
周りからの評価や、世間の指標でしか自分を肯定できなくなる。
・・・自分で自分の人生を背負うためにも、他人の能力を借りて、その相手を肯定するところから、コツコツと始めていきたい。
まず借りることができたら、自分はその相手から信用されている証だし、そのお返しとして、自分には何ができるだろうか?と、迷い惑うことができるから。
迷惑にも、価値はある。
本日は以上です。
読んでいただきありがとうございました(*^^*)
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