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新潟中越地震で被災した後に自宅を修理したい場合、火災保険では申請できないのか?

2007年7月に起こった新潟県中越沖地震は、新潟県を中心とする中越地方に深刻な被害をもたらしました。

被害から13年以上が経過して、新潟中越地震の爪痕もだんだんと消えてきています。しかし、現在も被災した自宅の修理をしたいと考えている人は少なくありません。

不具合はすぐに気づかないことも多いので、今からでも修理したいと考えるのはもっともなことです。この場合の保険会社の対応や、それの対応への対処方法を知っておきましょう。

新潟中越地震の被災は期限切れ

新潟中越地震で被災した自宅を修理するのに火災保険を使いたいと思うのはもっともなことです。しかし、新潟中越地震が起きたのは2007年なのでもう13年以上前のことになります。

火災保険は消滅時効が定められていて、申請する権利を手に入れてから3年以内に行使しないと失効してしまいます。つまり、2010年7月の時点でもう火災保険の申請はできなくなってしまっているのです。

これは地震保険に限らず、火災保険を使うときには常に気を付けなければならないポイントです。期限が切れてしまうと保険料を支払ってきた意味もなくなってしまうので、忘れずに申請するようにしましょう。

被災後に発生したトラブルなら申請可能

割れた窓ガラス

新潟中越地震により被災して起こったトラブルではなく、その後に起こったトラブルであれば火災保険を使って修理できます。

・台風が来て屋根が飛ばされてしまった
・強風で飛来した石で窓ガラスが割れてしまった
・豪雨の影響で床上浸水してしまった

このように、火災保険の適用範囲に含まれている自然災害などが原因で自宅に不具合が生じたときには補償を受けられます

新潟中越地震のときに飛んで行ってしまった屋根瓦を今から地震保険で元通りにしたいということができないだけなのです。

いつ起こったどんな問題によって何がどのように壊れてしまったのかを明確にして申請をすれば、補償対象になっているならきっと修繕費用をまかなうことができるでしょう。

被害に気付いていなかった場合

被害に気付いていなかったけれど、家の不具合の原因が実は新潟中越地震だったということもあり得ます。

損害に気付いていなかったとしても、申請しなかったら火災保険は申請できなくなってしまいます。ただ、その損害によって二次的に引き起こされたトラブルについては火災保険で修繕可能です。

例えば、新潟中越地震のときには無事だと思っていた屋根に実は少し亀裂が入っていたとしましょう。実は雨漏りをしていたけれど屋根裏で止まってしまっていて気付かないという可能性はあります。しかし、何年も経過したら天井にシミのようなものが見えてきて、だんだんと広がってきたから調べてみたら屋根に傷があったという場合もあるのです。

このような際には屋根の傷については原因が新潟中越地震なので火災保険で修繕することはできません。しかし、雨漏りによる天井の劣化については火災保険の対象になる可能性があります。

確実に保証を受けられると言えないのは、トラブルがあるのに気付いていて修理していなかった場合には本人の責任と捉えられてしまうからです。本当に知らなかったのであれば天井や屋根裏の修繕はできるので、申請を検討してみましょう。

地震による被害が後にひどくなった場合

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もし新潟中越地震で受けた被害がひどくなって直したいと思うようになった場合にはどうなるのでしょうか。この場合はケースバイケースなので、火災保険を適用できるかを慎重に吟味する必要があります。

例えば、地震によって外壁に亀裂が入っていたとしましょう。その亀裂をそのまま放置していれば経年劣化が進みやすくなり、亀裂が大きくなってしまいます。このような場合には経年劣化と判断されてしまうので、火災保険を使って修理することはできません

しかし、亀裂が入っていたところに車が衝突してきて穴が開いてしまったとしましょう。この場合には物体の飛来や衝突などが火災保険の補償範囲に含めてあれば、補償の対象になります。傷があったことによって被害が大きくなった可能性はありますが、それを超える甚大な被害が生じているので保険金が支給されると考えるのが妥当です。

このように状況によって解釈が変わり得るため、最終的には保険会社に申請してみないと結果がどうなるかはわかりません。審査のときには調査員が派遣されるので、その調査員に状況を詳しく説明して地震とは別の原因で被害が大きくなったと理解してもらうように努めるのが大切です。

まとめ

新潟中越地震による被害を受けた自宅でも、その当時の地震以外の原因で損害が発生した場合には火災保険を適用して修理を行えます。新潟中越地震で起こったトラブルとは別のものなら申請は問題なく通るでしょう。

しかし、当時は見落としていた損害があった場合や、被害がひどくなった場合には判断が難しくなります。

保険会社に相談してみるのも解決策の一つですが、第三者機関に相談してみると客観的な見地からの意見を得られます。申請するかどうかを決める判断基準としてはより信頼できるでしょう。

参考:相談を受け付けているサイトの例

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