頭のいい人の対人関係 誰とでも対等な関係を築く交渉術(著者 犬塚壮志)
読む目的
どんな場面でも、対等な関係を築く方法を学ぶ。
はじめに
頭のいい人は、対人関係を交渉によって作っている。
交渉とは、ある問題や課題について相手と話し合い、あなたにとって有利な合意に至ること。交渉術とはそのためのテクニック。
頭のいい交渉術は、相手からあなた以外の選択肢をなくす。
第1部 「守るべき3つのルール」と「覚えておくべき5大セオリー」
頭のいい交渉術に共通する5つの特徴。
相手に交渉の開始と終了を気付かせない。
相手とぶつからない。
身を守ることを最優先にする。
All-Winを目指している。
目的にフォーカスして手段を選択する。
守るべきルール1:マインドセットから始める。
自分の譲れないもの、その交渉で得るものの重要度を明確に。
敵は交渉相手ではなく生じている問題。
交渉の余地や素材は、あると思えば必ず見つかる。
自分を交渉の達人と思い込む。
守るべきルール2:事前に相手の情報を集める。
まず交渉相手に興味関心を持つ。
ネット検索や関係者へのヒアリング、アンケートなどを利用する。
守るべきルール3:互いの利害に注目する。
相手の立場から利害を見抜くには「なぜ?」で深掘りする。
相手の利害や動機を、自分自身の思い込みや固定観念で決めつけない。
覚えておくべきセオリー1:人はコストをかけたものを選ぶ。
交渉前に相手がこれまでにかけたコストを割り出しておき、それを交渉時にアピールする。
逆に自身を守るためには、損切りのラインを決めておく、将来的な機会損失またはコストを洗い出す、バトナ(交渉決裂時の最良の代替案)を用意しておく、などの対策を取る。
覚えておくべきセオリー2:人は与えてくれた人を選ぶ。
交渉中に返報性の原理を活かす最適な方法は、早い段階で譲歩したり、相手の話を良く聞いてあげたりすること。
防衛方法としては、相手からのものや行為の受け取りを拒否する、等価のものを与える、将来的に返そうと思っておく、相手から与えられたものは策略と捉える、相手が与えてきたものを低く見積もる、など。
覚えておくべきセオリー3:人はリスクをコントロールしてくれる人を選ぶ。
相手に条件を提示する時、得られるメリットよりもデメリットが避けられることをアピールする。
相手のタイプに合ったリスクの提示の仕方をすると、交渉が優位に運ぶ確率が上がる。
覚えておくべきセオリー4:人はモヤモヤを解消してくれる人を選ぶ。
意図的に相手の中に認知的不協和(矛盾に気付きモヤモヤした状態)を起こさせ、その解消に役立つ情報を提供する。
きっかけを与えるが、あくまで「自分で解消した」と相手に思ってもらうことが重要。
覚えておくべきセオリー5:人はやる気を引き出してくれる人を選ぶ。
自己実現理論:相手がどの段階の欲求を満たしたいのかを見極める。
期待ー価値理論:相手がワクワクする価値を刺激する。
達成目標理論:相手のキャラに合わせて交渉ゴールを調整する。
自己決定理論:相手の「自分が決めた!」満足感を演出する。
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