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お洒落は足元からそして下半身も

・お洒落は足元から

「お洒落は足元から」という言葉がある。
この言葉を検索するといろいろな方が様々な解釈をしているが今回は自分なりの考えをまとめたいと思う。

足元というのは靴の事を指しているのは間違いないだろう。では何故靴が重要なのか。結論から述べると靴はファッションにおいて小さい面積ながら全体に与える影響がかなり大きいからだと思う。

例えば、カジュアルなスタイリングでも足元が革靴ならキチンと感を演出できるし、ビジネスでもセットアップスーツにスニーカーを選べば軽く軽快な印象を与える事ができる。
このように靴が変わるとファッションが変わるのである。

ファッションが変わるだけでなく間違ったチョイスをするとファッション(というかスタイリング)を破壊する恐れもあるのが靴というアイテムなのだ。
先程の例を取り上げるとカジュアルスタイルを綺麗めに仕上げようとしてスーツに使う革靴を持って来てしまったり、ビジネスカジュアルだからといってビーチサンダルを合わせてしまえば大変な事故になるのは想像に難くない。

このように靴がファッションに与える影響はかなり大きいという事はおわかりいただけたのではないだろうか。

・お洒落は下半身

そんな靴と直接「繋がり」があるボトムスもファッションにとっては重要だ。つまり下半身でファッションが決まると言っても過言ではないというのがぼくの考えだ。

永遠の定番ジーンズと言われるリーバイスの501が実はその時どきによってシルエットや細さが違うのを皆さんご存知だろうか?
流行り廃りが少ないメンズファッションの中でもトレンドの影響を受けやすいのがボトムスなのだ。
トレンドを抑えることがお洒落では決してないが上手く付き合っていくには必須に思える。

ここ数年でパンツのシルエットが変わっている一例をご紹介しよう

BEAMS西口氏 2019年 スリムなカーゴパンツをロールアップ

2022年 カーゴパンツのシルエットが一回り大きくなっている。
そして、ロールアップ無し

このように3年の時を経てパンツのシルエットが変わっているのがおわかりいただけただろうか。さらにジャケットのシルエットはそこまで変化がないのにも注目していただきたい。
西口氏自身もこのように仰っている。

カジュアルとスーツスタイルの違いはあるが今は丈が長くシルエットは緩めが主流なのだ。僕自身もよくスーツにネクタイを締めて素足にローファーを履いていたが今は当時履いていた組下は全て修理に出して少し丈を長く、裾幅を広くしている。

このように下半身はトレンドの影響を受けやすくスタイリングの完成度を大きく左右する要因の一つとなっている。

また、同じトップスを着ていても、ボトムがスリムパンツなのかはたまたワイドパンツなのかで印象はずいぶん異なる。以下の2枚のポストをご覧頂きたい

2つのポストで着用しているスウェットは色違いだが下半身は
・ワイドパンツ+革靴
・デニムのテーパードパンツ+スニーカー
といわば正反対のスタイリングである。
このように同じトップスを着用しても下半身を変えるとずいぶん印象を変えることが出来る。

上はちょっとラフな印象なのに対して、下の画像はスラックスのおかげですっきりとした印象を与えているのではないだろうか?よくファッション指南で「大人はチノパンよりスラックスを履こう」というアドバイスを見かけるが考え方は一緒であるボトムスのチョイスで人に与える印象がだいぶ変わるのだ。

もう一つ、スーツやビジネススタイルでも下半身が重要だという例をお伝えしたい。

スーツも裾(下半身)が大事

よくスーツのNG画像で上のような裾の比較画像を目にする事も多いと思う。例え上半身が完璧に決まっていても下半身でミスを冒すと全て台無しになってしまうのはいうまでもない。
また、同じスーツ、同じワイシャツ、同じネクタイでもストレートチップの革靴を合わせればフォーマルになるし、フルブローグをあわせればちょっとスポーティになる。さらに裾の処理がファッションを大きく変えるのは以前記事でも書いた通りだ。

・足元でパーソナリティを発揮する

同じスタイリングでも靴や下半身が変わるとファッションの持つ意味が変わってくる。

元々メンズファッションはアイテムの種類や柄が少なく、シンプルなトレンドが拍車をかけているのが現状だ。
そんな今個性を発揮するのはどこであるべきか?
ぼくはそれこそ足元(靴)なのではないだろうと思う。

今人気のBarbourのジャケットも靴でお気に入りの一足を加える事で没個性を防げるし、スタイリングにも意味が生まれる。
このスタイリングにパラブーツのシャンボードをあわせていたらなんとなく「自分らしくない」と感じるだろう。

僕の場合はトリッカーズであり、フルブローグのシューズなのだと思う。
だから、ファッションに興味がある方には是非ともお気に入りの1足を見つけてとことん愛して欲しい。
そうすると靴を活かすスタイリングとは何なのかを探求したくなるのではないだろうか。おわかりいただけただろうか、パーソナリティとはあなたの好きな物なのだ。

お洒落は足元〜下半身、いかがだろう?
ファッション初心者の方はついトップスを中心に買い揃えたくなるのではないか。もしあなたがいつもと気分をちょっと変えたいとお感じなら買い物の際は是非ボトムスに注目していただきたい。
きっとあなたのファッションを変えてくれるだろう。

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