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野山の植物散策【3】

今年の春は全体的に植物の始動が早く、週末は天候も悪くてなかなか都合が付きませんでしたが、そんな中でもいくつかの植物に会うことができたので紹介します。
※写真の時期や場所はバラバラです。

ヒトリシズカ: センリョウ科

名前はヒトリシズカ(一人静)なのですが実はにぎやかなのが好きらしく、一人でいるのを見たことがありません。
花といっても花びらはなくブラシみたいで変わってますよね。
この花を見つけると、春が来たんだという実感が増します。

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みんなで仲良く日光浴をしていました☀

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フタリシズカ: センリョウ科

こちらはよく似たフタリシズカ(二人静)。
あと一週間もすれば、名前の通り白い柱状の花が2つずつ咲きます。
よく見ると葉の間に2つの花芽が出ていますよ。
※後でもし花が咲いているところが撮れたら追加しておきますね

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ちょっとアジサイの芽吹きのような雰囲気があります。

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※後日開花した時の写真がこちらです(宇陽曲折あって、開花までに1ヶ月かかりました;)


ミツバツチグリ: バラ科

野山へ行くとヘビイチゴに似た黄色い花が目に付きます。
よく似た仲間が多いですが、ミツバツチグリは花びらが大きくて豪華に見えます。
日なたが好きで、陽の光を浴びて輝いていました✨

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大きな3枚の葉っぱが目印です。

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ショウジョウバカマ: シュロソウ科(APG分類体系)

山の湿った場所に行くと会えるかも。
この花も色のバリエーションが色々とあってきれいです。
昔ほど見かけなくなりました😢

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葉っぱの上に落ち葉がたまっていて、ちゃんと光合成できているのか心配

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冬の間は葉っぱを赤くし、地面にへばりついて寒さに耐えています。


ザゼンソウ: サトイモ科

北海道と本州の日本海側の山の湿地に行くと会えます。
葉っぱは水芭蕉みたいですが、花の色が褐色で形がダルマに似ているのでダルマソウの別名もあります。

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この花は、なんと自ら発熱して20℃を保ち 雪を溶かしながら花を咲かせるそうです。それでまだ雪が残る早春に いち早く開花できるんですね。
植物が発熱♨するってすごくないですか?!


ラショウモンカズラ: シソ科

シソの仲間ですが、大きな花をたくさん付けるので目立ちます。
少し湿り気のある谷沿いの明るい樹林下や林道沿いに多いです。

名前の由来は、花の形を平安時代の武将が羅生門で切り落とした鬼女の腕に見立てたものだとか。(カズラはつる性で地面をはって伸びるから)
腕に見えなくもないですが、もっと他に良い名前はなかったのでしょうか? 和名って理不尽な付け方をされているものも多いですよね。

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花の大きさならセージにも負けてませんよ。

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ワチガイソウ: ナデシコ科

山道沿いや渓流沿いの湿った場所に生えます。
ちょっとハコベの花にも似てますがもっと大きく、雄しべの先の黒い葯がアクセントになって可愛らしいです。

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オオヤマフスマ(ヒメタガソデソウ): ナデシコ科

全国各地の標高の高い草地や道端に分布しているそうです。
やはりナデシコ科の白い花ですが、また違った印象を受けますね。

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これもオオヤマフスマ?見た目が少し違います。

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タガソデソウ: ナデシコ科

こちらもナデシコ科の白い花です。
実は庭先でよく見るミミナグサの仲間ですが、花の大きさが2センチくらいで花びらに切れ込みもないのであまりミミナグサっぽさはありません。

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花びらにはレースのような透かしが入って上品です。

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チゴユリ: イヌサフラン科(APG分類体系)

山の中で会えます。
名前にユリと付いていますが花は小さく、いつも下を向いている照れ屋さんです。

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ウスギオウレン: キンポウゲ科

根は漢方薬になるそうですが苦いのでしょうか?
花は早春に咲くそうで、もう実になっていました。

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クリンソウ: サクラソウ科

湿地で見られます。
サクラソウの仲間で庭先にも植えられるので、見たことがある人も多いのでは?

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もう少しで開花しそうでした。

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クリンユキフデ: タデ科

春に咲くタデの仲間です。
よく似たハルトラノオとは雄しべの色が違います。
こちらはピンク(ハルトラノオは黒っぽく見えます)

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標高の高い所で見られます。

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ムシカリ(オオカメノキ): ガマズミ科(APG分類体系)

日本各地の山地で見られる樹木です。
葉っぱの形が亀の甲羅のようなのでオオカメノキとも呼ばれます。

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新緑の季節に白い花を咲かせるので遠くからでもよく目立ちます。

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大きく伸ばした若葉から春の日差しが透けてきれいでした。

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ツルアジサイ: アジサイ科

名前は花がアジサイに似ていてつる性だから。
花期は6月~7月。
カラマツにくっついて空高く伸びているので、花が咲いても下から見上げることしかできません。(ドローンで撮影できたら面白いかも)

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こちらは3月頃の写真(雪の上に花ガラが落ちていました)

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ヤマブキ: バラ科

みなさんにも馴染みのある花だと思います。
とても素敵な色合いですね。
去りゆく春を惜しむように咲いていました。

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最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。


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