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無償の愛ではございません

先日、仕事先で同い年の子(小学4年生)がいるお母さんに「おこづかいってどうしてる?」と質問された。

ちょうど少し前から「おてつだい帳」を作り、おてつだいを1つするごとにシール1枚(10円分)を貼り、月末で締めるというシステムを始め、これが実に良かったので、意気揚々とそれを伝えたところ、思わぬ返答があった。

「この前の授業参観、道徳だったじゃない?あの時、おこづかいがテーマだったよね?」

はて。うちのクラスも道徳だったが、まるでそんなことは話していなかったのでどうやらクラスごとに違ったようだ。

そのお母さんの子のクラスで行われた道徳の内容はこちら↓

だいすけは、お手伝いをした報酬として400円を請求する。お母さんはその請求書を見て、無言で400円と一枚の紙切れを渡す。その紙切れには、「病気をしたときの看病0円」「食事を作ってあげた0円」などと書かれてあった。それを見ただいすけは目に涙を浮かべた。

お母さんの請求書

あらすじを話してくれたそのお母さんに、わたしは思わず「全然理解できないや」と言ってしまった。

子どもに衣食住を提供するのは親の責務だと思っているからだ。

そして、より良く!は自己満足である。

より美味しいご飯
より健康的な生活
より住み心地の良い家

自分が安心したり、喜んでもらいたい!を満たすためなのである。

無償の愛はあると思う。

でも、無償の愛で行動はしない。

てか、そもそも無償の愛ってなんだ?


道徳の授業を否定するつもりは毛頭ないが、道徳の授業って、「こうだからこうですね!」「はーい!」がワンセットになっている気がしてならない。

学習指導案

1 自分にとっての「家族」について考える。
2 めあてを立てる。

家族みんなで楽しく過ごすためには、どうすればよいのだろう。

3 お母さんに請求書を書いているときのだいすけの気持ちを考える。
4 だいすけの請求書とお母さんの請求書の違いを考える。
5 だいすけの目はどうして涙でいっぱいになったのかを考え、ワークシートに記入する。
6 家族みんなが楽しく過ごすためにはどうすればよいのか、自分の考えをワークシートに記入する。
7 今までの自分の家庭での行為をふり返る。
8 家族からの感謝の手紙を読む。

ネットに何でもある時代


ちょっと待て。

だいすけくんが何故対価を請求したのか、そこは掘り下げないのだろうか?

発端はそこだろう。

ならば、それこそ深掘り案件じゃないか。

単純に興味本位かもしれない。
大人の真似事をしてみたかったのかもしれない。
欲しいものを自分の力で買いたかったのかもしれない。

だいすけくんが起こしたアクションはブオンと放り投げられたままだ。


ふーしーぎー。


わが家はお手伝い帳を飽きるまで活用するだろう。

お風呂が10円でキレイになる上、サンリオキラキラシールをキャッキャと貼って楽しむシステムを手放す気は毛頭ない。




読んでくださってありがとうございました。

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