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【うつ】の定義についてのまとめ。

20201211

引用:マンガでわかるうつ病のリアル
   こころの陽だまり

うつについて改めて考えてみようと思います。なぜかというと定義が曖昧DSMで定義されている内容が世間にはあまり認知されていないからです。

症状は各自で調べるようにしてください。ここではその違いなどを定義のみしていきます。

●従来のうつ

病名としては「メランコリー親和型うつ病」といいます。また、DSM-5では「うつ病・大うつ病」に分類されています。英語では depressive disorder とされています。また clinical depression とも呼ばれます。

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段階は軽度・中等度・重症の3段階に分類。診断には様々な事項が必要になりますが、一般的には既往歴・パーソナリティ・ストレス因子が重要になります。女性の場合は家庭内・月経・閉経も関係してきます。

メランコリー親和型うつ病の特徴

症状が強く出る
妄想的になる
自殺を考えることがある
完遂しかねない「熟慮した」自殺企図
日常生活に大きく影響され変化する
良いことがあっても気が晴れない
多くはきっかけがあるが、はっきりしないこともある
周囲が理解できないことが多い
長く続く
抗うつ薬がよく聞く場合が多い
仕事や趣味に全く手がつかない

冒頭に出てきたメランコリー親和型というのは性格と同意であり、この性格の人はうつ病に罹患しやすいということです。

メランコリー親和型とは、秩序やルールに忠実であり、非常に献身的であり、頼まれると嫌と言えない、真面目、仕事熱心である、責任感が強いなどの特徴があります。

一般的には、真面目で勤勉なタイプがメランコリー親和型であると理解してもらっても差し支えないでしょう。

うつ病と相関のある性格傾向ではありますが、近年話題になっている「新型うつ」との相関は支持されていません。

●新型うつ

病名としては「ディスチミア親和型うつ病」といいます。職場うつ、女性うつ、受験うつ、介護うつなど、環境や状況に合わせた名前で呼ばれることが多いものをいいます。

それぞれ特徴のあるうつ病ですが、その診断基準は未だ定まっていません。一見、うつ病とは思えないとまで言われることもあります。

若い世代に多く、慢性的な抑うつ状態となり、仕事に対してやる気がなく、自分の仕事がうまくいかないのは上司や周囲の人が悪いなどという意識を強く持ちます。

一方で、遊びや趣味などには意欲的に取り組むため、一見うつ病には見えず、周囲からの理解が得られないという特徴があります。

ただ、態度だけではディスチミア親和型うつ病とは言い切れず、上司の方がうつ病であったり、周りの人が問題を抱えているため一人浮いて見えているだけの可能性もあります。

ディスチミア親和型うつ病の診断は難しく、状況をよく観察する必要があります。

ディスチミア親和型うつ病の特徴

症状はよわい
現実からずれない
自殺を考えるのは比較的まれ
衝動的な自傷、一方で「軽やかな」自殺企図
日常生活にそれほど大きな影響はなく変化もない
よいこと、楽しいことがあると少し気が晴れる
きっかけにはっきりとした誘因がある
周囲から見て理解できることが多い
徐々に軽くなる
抗うつ薬は効かないことが多い
漠然とした万能感、もともと仕事熱心ではない
仕事や趣味をやっていると気がまぎれる

ディスチミア親和型うつ病の注意すべき特徴は 3つに分けられます。

(1)軽い躁状態になりやすいこと。その後に抑うつ症状がでることが多く、反復性うつ病のように見えます。本人が気づいていない場合も多く、専門家にも見抜くには非常に困難です。抗うつ薬が効かず、気分の波が大きくなる場合もあります。
(2)本人が苦手な環境、ストレスを感じる環境でのみ強い不安感を伴ううつ症状や気分障害が出ること。
(3)不幸自慢にも似て、うつ症状にしがみついてしまうこと。自己愛が強く、規範・秩序に抵抗があり、自分が万能だと思いがち。失敗や降りかかる不幸を人のせいにする他罰性が強い。

ディスチミア親和型うつ病は、価値観や人間関係、ストレス耐性のあり方まで変化した現代の社会で生まれた、従来のうつ病とはまったく違うタイプのうつ病です。
過保護な家庭環境で育てられた人に発症しやすい病気であることも特徴的です。


うつ病に対しての理解が深まることを祈っています。