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タイトルは何でしょう?

どうしても翻訳して、日本の人にも読んでもらいたいと思っていた本。念願かなって、筑摩書房から3月頭に発売になります。で、タイトルは「ファック・キャンサー」。くそったれのがんに対するパンチが文字通り効いていて、これ以上にピッタリな挿画ってある?という感じの松島由林さんのイラストと岩瀬聡さんのブックデザインです。

この本と出合ったのは、私自身がアメリカでの卵巣がんを治療を終えてから、数年たった頃。がん治療の悲喜こもごもにつきあってくれた配偶者、治療を通して出会った人々、職場での出来事。いつまで生きられるのかしら?と思う深刻な局面でも、笑ってしまうようなことがあったり、「やっぱり、がんになったことのない人には理解できないわよね」と絶望したり。この本の中にも、そんなリアルな日常が描かれていた。

「愛と科学と免疫療法でがんに立ち向かう」と副題にあるように、著者は日本が誇る本庶佑先生の発見から生まれたオブジーボと、類似の免疫療法薬であるヤーボイの併用療法が効き、今もジャーナリストとして元気にニューヨークで活躍しています。

でも素晴らしい薬だけじゃダメで、人を癒すには愛が必要。愛って何?そんな疑問にも答えてくれる本です。発売までは、とりあえず、素敵な挿画に見惚れて下さい。


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