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家庭教師の本分 才能の見つけ方

家庭教師の本分は、言うまでもなく受け持った生徒さんの才能を見つけて、それを伸ばすことです。それができなけば、この仕事はやってはいけないと思っています。
才能を見つけるということは、とても大事なことですが、通常はそう簡単なことではないと思います。
私の観点はこうです。
ポイントは2点あります。
1つ目は、生徒さんが発する言葉によく耳を傾けることです。話し上手より聞き上手、などという言葉がありますが、まさにその通りだと思います。
無論、家庭教師という仕事は、聞いてばかりでは仕事になりませんので、話し上手である必要も当然ありますが、聞いてほしいという欲求は人間誰しも持っているそうで、よく話してくれる人とよく話を聞いてくれる人では、よく聞いてくれる人の方が信頼される傾向があるそうです。
しかし、ただ聞いているだけではいけません。
そこには、但し書きが付きます。
心を開いて相手の立場を理解しようとする態度で臨まなくてはなりません。目線を合わせ、伴走者としてここにいるんだという態度も大切です。
生徒さんの思考や志向をつかんで、早めに対策を講じていくことで、傷は浅く済みます。
2つ目は、観察眼です。
態度やしぐさ、目の動き、人間は言葉にならなくても、表情になって現れてきます。
それを適時見逃さないことは、とても大切な要素です。
例えば、全く苦手で取り付く島の無かったような教科を伝えている時がなかなか仕事として面白いのですが、その教科が分かってくる段階で態度や、目の輝きなどが変わってきます。
その輝きがここぞというタイミングを逃さず、キラーワードを投入してたたみかけていきます。
すると、今までが何だったのかというくらいその教科に対する見方が変わり、取り組みも変わり、結果に繋がり、道が拓けていきます。
この仕事をやっていると、人間は固定観念に縛られている生き物だということに気づきます。
苦手、嫌いと決めつけている理由の多くは、学校の授業がつまらないだとか、ただ嫌いだと自分の中で決めつけているだけということがとても多いです。
生徒さんが全くの苦手教科から、得意教科へと変貌させていく様子は何度目の当たりにしても醍醐味があります。

ここからは、お読みになった方はほんとかな!?と思われるかもしれませんが、私の備わった特殊能力かも知れません。
指導開始前30分程度、話しているだけで生徒さんそれぞれの問題点をほぼ掴んでしまいます。
数学が苦手、英語が苦手と生徒さんとの面談で聞いて、いざ指導に臨むわけですが、直に話していると実はそうではない。
苦手と言っているだけで、実はそこに大きな才能が眠っていることを指導する前段階で見つけてしまいます。
そんな時は、「まず、やってみて。」と話している内容から推察した、ころ合いの良い問題を作ってやらせてみます。
じっとその問題を解く様子を見て、引っかかっているところを特定し、生徒さんそれぞれに合った言葉で、ピンポイントで指導します。
その場であっという間に解決させます。
たいてい、そんな光景が指導開始の合図になっていきます。
自分の才能を見つけて伸ばしてくれる人がいたらいいなと思って生きてきた事もありますので、それを見つけて伸ばすことができる仕事に就いているということは、幸せなことだと思います。












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