時短で働きながら保育園に標準時間(フルタイム)で通う方法
ついに、フルタイム勤務でなくても保育園に標準時間で通える、フリーランスという立場を手に入れた。
ワンオペフルタイムの育児で心身ともに疲れてる人へ、自分を救う選択肢のひとつとしてお伝えしたい。
「大変なのは今だけ」の「今」は4年たっても終わらない
保育園児をワンオペで育てながらフルタイムで働く状況が3年も続くと、何かが壊れ始めてきたのがわかった。
大変なのは今だけ、子育てはあっという間に終わってしまう…と各所で励まされながら早4年。そろそろ5年。
10年後の自分ももしかすると同じことを言っているかもしれないが、5年という時間は「今だけ」でも「あっという間」でもなくない??
そして少なくともあと2年近く続くこともわかってる状態で、なんだか、あ、もうダメだ…と、ある日プツッと糸が切れたのが自分でもわかった。
手帳をかくための5分は子どもの連絡帳を書く時間にかわる。淹れたコーヒーに一度も口をつけられないままその日が終わる。溜めたお風呂に足先さえつけられない。
自分のためのささやかな数分は、全て子どものための何かに塗り替えられる。
一息つける場所は、仕事中のランチタイムか、電車の中。だけど、この二箇所、一息はつけるけどホッとするかと言われればNOだ。
自宅でホッとする時間、この4年間で合計何時間あったかな?
心身の危機を自覚する
まだ独身のときに、時間がない時間がないと連呼していた子育て中の社員を大げさだな…と感じたこと、正直、あった。
最近その人をよく思い出すし、連絡をとって謝りたいとさえ思う。
ドラマや小説・漫画などで、母子家庭で母親を早くに亡くし…という描写を割とよく目にしたと思う。深い意味がなく単なる設定やストーリー性である場合も勿論あるだろう。
だけど私には、このままだと本当に早死にするかもしれない、と、子どもを残す無念と恐怖を、リアリティをもって感じられた。
自分を救うために今、動く
仕事時間を減らそう、と、まず考えた。だがそうすると保育園の預かり時間も短くなる。
それだと意味がない。
私は、私になれる時間を確保したい。
短時間で働きたい。だけど稼ぎは必要。
比較的時給が良く、短時間で働ける仕事があった。
だけどそれでは、保育園に預けるための就業時間の最低ラインを下回る。
保育園を退園しないためには、時給単価を下げても、勤務時間を増やすしかない。
そんな細かい調整ができるほど仕事が溢れている土地柄でもなく、募集はフルタイムと短時間でわりと二極化している。
調整や自由がききそうな、スーパーでのパート勤務に憧れたりもしていたので申し込んでみようかな?と思った。
きっと子育て経験者が多いだろうから交流ももてるかもしれないという期待もあった。
だけど友人に
「スーパーのバイトはあと10年年齢を重ねても応募はできるだろうけど、2〜3年のブランクのあと、この歳でのデスクワーク復帰は厳しいのでは」
と助言された。
それもそうかもしれない。
子どもが保育園生の間だけ…
小学3年生くらいまで…
なんて自分の中ではそのつもりでも、世間がそれを受け入れるかはわからない。
とすると、もうフルタイムを続けるしか無いのではないか。
ちょっと体を休めたい。
けど保育園を続けるためには時給単価を下げて長時間働かないといけない。
休職して退園にでもなれば、もう復帰は望めない。
なんだこのシステムは。と心底思った。
開業届けに感じたのは覚悟や勇気ではなく、救い
そしてそんなとき出会ったのが、フリーランスという働きかた。
個人事業主で開業してしまえば、勤務時間を自分で調整できるので保育園にはフルタイム申請できるという。
もうこれしかない。
自分の心身を守るためにも、今後の子どもの生活を守るためにも。
私は決心した。
どこかで目にした
『フリーランスはいつでも辞められる』
という一文も、背中を後押しした。
不備があってはいけないので、役所に問い合わせ、税務署に問い合わせ、情報を調べ、気付かなかった抜け穴に落ちないように万全を期し、時間をかけて準備し、ついに開業届を出した。
業務委託の仕事も得ることができた。
仕事する時間そのものはそこまで短くはないが、通勤の往復時間がなくなっただけでもものすごい時短だ。
なにしろ、自宅でコーヒーを温かいうちに最後まで飲み終えることができるようになった。
あなたに伝えたい
この方法を早くから知っていれば、心身ともに限界を迎えてボロボロになりながらも保育園の転園と継続のためにフルタイムの仕事にしがみついていた自分をもっと早く救い出せたかもしれないのに。
ただ辛いだけだったこの数年を悔やみつつ、やっと助けてあげられたよ、と自分を祝いねぎらう今日である。
かくして私は、フルタイム勤務でなくても保育園に標準時間で通える、フリーランスという立場を手に入れた。
先週、開業届けを出してからちょうど半年を迎えた。
自宅でひとりで食べる、適当に作った自分だけのお昼ごはん。
最高です。
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