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#009 「日本語教師」、いよいよ国家資格に


◾️「日本語教師」、いよいよ国家資格に

・・・という元気なタイトルをつけましたが、「日本語教育機関認定法」が施行される2024年4月1日に、いきなり国家資格の日本語教師が誕生するわけではありません。下のスケジュール(現時点での最新版)にあるように、「日本語教員登録開始」は令和6年度、ですから今年2024年の「冬頃」ということになります。

日本語教育機関認定法 今後のスケジュール(予定) 文化庁国語課の資料より

それは、国家資格となる登録日本語教員の資格要件が登録実践研修機関での実践研修(教育実習)と日本語教員試験の合格だからです。
その一つ、「実践研修」は、それを行う登録実践研修機関の認定が今年の「秋頃」、もう一つの日本語教員試験の実施が11月17日なので、必然的に第一号の登録日本語教員が誕生するのは今年、2024 年の冬頃となるわけです。

登録日本語教員になるための手続きは、以下の「登録日本語教員の登録申請の手引き」に詳しく書いてあります。
特に、現職の日本語教師と、現職者に限らず必須の50項目に対応した課程修了者には経過措置が設けられているので、該当する方々はそれぞれこの手引きを熟読し、ご自身がどの位置にあるのか、具体的にどういう措置が受けられるのかを確認してください。一人一人状況が異なるので、ここで一概に述べることができません。
(経過措置については、p.5以降に詳しく書いてあります。)

https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/pdf/93982901_17.pdf

上のスケジュール表にあるように、登録実践研修機関、登録日本語教員養成機関の申請は8月上旬になるため、私たちも今、その登録申請のための準備を急ピッチで進めています。

◾️日本語教育部会の設置

日本語教育の管轄が、現在の文化庁から文部科学省に移管されるのに伴い、今まで行われていた文化審議会国語分科会での審議が、中央教育審議会生涯学習分科会へと移ります。そして、その生涯学習分科会の中に日本語教育部会が設置され、第1回の部会が去る2024年3月18日(月)に行われました。

私もその委員を委嘱され、さらに副部会長に指名、挨拶をということだったので、これからへの思いを話しました。

◾️これから

私がした挨拶の中でのポイントは以下の2点です。
・登録日本語教員になることの大変さだけが強調されることなく、その果たす役割や専門性に対する認識が高まり、社会的な認知や経済的な自立につながることを願っています。
・語学留学生が学ぶ語学学校としての日本語教育機関には、現在、文科省の下にある教育機関とは異なる、語学学校ならではの特徴があります。

このnoteへの投稿をしばらく怠っていましたが、再開することにしました。
これから日本語教師を目指す皆さん、現職の皆さんに向けての「日本語教師」のことだけでなく、登録日本語教員養成機関、登録実践研修機関、そして認定日本語教育機関のことも、広く皆さんに理解していただくために、わかりやすく書いていこうと思っています。さらには、日本語教育関係者に限らない、一般の方々の目にも触れ、日本語教育と日本語教師、そして日本語を必要とする日本語を母語としない人たちについて知っていただくための一助となることも願いながら。

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