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ダチョウの卵でオムレツを作ったら、水色になった話。

サクッと読みたいときは【サクッと解説!】、もっと詳しく知りたいと思ったら【ガッツリ解説!!】を読んでください^^

ダチョウの卵でオムレツを作ったら何故か水色に…!!?

先日、好奇心からダチョウの卵(一個4000円!!)を購入し、鶏やウズラの卵と比べて実験をしていたのですが、ダチョウの卵がとにかく大きいので大量に余ってしまいました。

そこで、ダチョウの卵でオムレツを作ることに。

あまり時間がなかったので、よく混ぜたダチョウの卵をフライパンにたっぷり入れ、蓋を閉めて弱火でゆっくり火を通すこと15分…

ひっくり返そうと思って蓋を開けると、あれ、なんか、、黄色い色が薄くなってる?(元の卵液は黄色でした)

とりあえず気のせい!ということにして、さらに15分後蓋を開けると、そこにあったのは、見たこともない水色のオムレツでした。

水色のオムレツって、どんな色?(イラストあり)

ごめんなさい、写真を撮り忘れたのでイラストで再現しました。色はかなり忠実に再現できたと思います笑

わぁ~水色のオムレツなんて初めて見た~!!!

でもこれ、ビックリするくらい食欲がわかない!!!!!

美味しい匂いはするのに、まったくそそられない!!!!!!

こんなに食べたくない食べ物見たの、タガメの唐揚げ以来だわ!!!!


ということで、実際の味はどうだったのかは少し置いといて、次の3点について解説していきます。

【サクッと解説!】

① なぜ水色のオムレツができたのか?

⇒卵の白身に含まれていた成分が加熱によって硫化水素(温泉にいくと独特のにおいがするアレです)をつくり、それが黄身の鉄分とくっつくことで黒っぽく変色したため。

② 鶏の卵でも水色のオムレツは作れるのか?

⇒少し黒っぽいオムレツになるかもしれませんが、水色まで変色させるのは難しいかもしれません。(今度実験してみますね)

③ ところで、オムレツ食べたの?どんな味だった?

⇒食べました!味わい深くてとても美味しかったです!!


というわけで、【サクッと解説!】はここでおしまいです。ここまで読んでくださり、ありがとうございました!!

なお、ダチョウの卵でオムレツを作れば必ず水色になるわけではなく、今回は偶然にも変色させる条件がそろっていたため、水色のオムレツになってしまいました。変色の条件が気になるという方は、このまま【ガッツリ解説!!】へお進みください。


ここからはもう少し詳しくお話ししますね。

【ガッツリ!!解説】

① なぜ水色のオムレツができたのか?

⇒卵の白身にある、硫黄を含んだアミノ酸(システインやメチオニン)が熱によって分解し、水素と結合して硫化水素になります。(硫化水素とは、温泉に行くとたまにする、腐った卵のような臭いの正体です。)その硫化水素が黄身の鉄分と結合すると、黒っぽく変色します。それが、白身の色と、黄身の色と混ざり合って水色(見ようによっては灰色にかなり近い色)になったようです。この変色は、長時間加熱すればするほど起こりやすくなります。今回は30分という長時間加熱したことで、かなり変色が進んだようでした。また、古い卵ほど硫化水素が発生しやすいのですが、今回使った卵も賞味期限間際でした。偶然にも、硫化水素を発生し変色させる条件をかなり満たしていたようです。

② 鶏の卵でも水色のオムレツは作れるのか?

同じ化学変化は鶏の卵でも起こりますが、水色にするのは難しいかもしれません。一番の理由は卵白の量です。ダチョウの卵は鶏の卵に比べて白身の割合がとても多いので、より多く反応が起き、水色にまで変色しました。鶏の卵で同じことをした場合、いつもよりほんの少し黒っぽいオムレツになるのかな?と思います。(今度やってみます。)一番手っ取り早く、この変色を鶏の卵で見たい場合は、なるべく古い卵でゆで卵を作り、15分以上加熱してみてください。ゆで卵の黄身の外側が黒っぽくなっているのを見たことがありませんか?実はそれも①と同じことが起きているのです。ただ、ゆで卵は黄身と白身が混ざっていないため、黄身と白身の境目である、黄身の一番外側が黒っぽくなります。

③ ところで、オムレツ食べたの?どんな味だった?

目をつぶって食べました。味わい深くてとても美味しかったです。鶏の卵とはまた違った味でコクがあるように感じました。はじめはあんなに食べることに抵抗があったのに、あっという間に完食してしまいました!


というわけで、今回は①長時間加熱②古い卵だった③ダチョウの卵の卵白の多さ、という変色が起こりやすい条件をすべて満たしていたので水色のオムレツができてしまいました。
ダチョウの卵=水色になる、わけではありません(^^)

次にダチョウの卵でオムレツを作る場合は、強火でサッと火を通して、黄色いオムレツにしたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました☆

次回は、ダチョウの卵をどこで買ったのか、どうやって割ったのか、他の卵と比べてどうだったのかなど、紹介予定です。

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