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障害者手帳の有無による就職転職活動の違い

Gコミュニティ(IBD患者コミュニティ)さんに記事を寄稿させていただきました!
★記事はこちら  
※たまたま私のツイッターを見てくださった方でご興味ある方がいらっしゃればと思い、運営の方に許可をいただいた上でnoteにも記載します。以下、原文のままです。
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みなさん、はじめまして。
障がいのある方の就職・転職のサポートをさせていただいております、キャリアアドバイザーの加藤と申します。

障害者手帳をお持ちの方を対象とした就職・転職のサポートをさせていただいておりますが、障害者手帳取得の経緯がIBDやその他難病によるものである方や、
あるいは手帳は他の原因があって取得されているものの、IBD患者さん含めその他難病のある方がお見えになることがあります。

IBDになって間もない方で、「私は障害者採用枠での就職活動ができるのでしょうか?」という質問をツイッターで頂いたことがあったので、今回は障害者採用と就職活動の方法について、書いていきたいと思います。

みなさんはこれまで「障害者採用」について何かお聞きしたことはありますか。
障害者採用に関係する「法定雇用率」とは”障害のある人の雇用を促進するために民間企業や国などの事業主に義務づけられた、雇用しなければならない障害のある人の割合のこと(LITALICO仕事ナビより引用)”です。

ここでいう「障害のある人」とは、「障害者手帳のある人」を指しており、障害者採用枠での就職を目指す場合、身体・知的・精神のいずれかの「障害者手帳」の取得・保有が前提となります。
そのため、障害者手帳のない方は、障害者採用の枠組みは利用できず、通常の新卒・中途採用での就職・転職を目指すことになります。

障害者職業総合センターの調査によると、障害者手帳を保有している方の割合は、潰瘍性大腸炎の方の8.2%、クローン病の方で33.5%と言われています。

※ご自身が手帳の取得基準に該当するかは主治医に確認・ご相談ください。
「東京都福祉保健局 東京都心身障害者福祉センター」のページも参考になると思います。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shinsho/shinshou_techou/
<ぼうこう又は直腸機能障害の場合>
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shinsho/shinshou_techou/sintaisyougaininteikijyun.files/boukou.pdf


前置きが長くなってしまいましたが、障害者手帳の有無による就職・転職活動の進め方の違いは、上述の「障害採用枠」への応募ができるかどうかという点です。

障害者手帳のある方は、企業のホームページで「障害者採用」に関するページがあればそこからの応募や、ハローワーク、その他障害者採用に特化したエージェントや求人媒体も現在は多くありますので、障害・病気があること前提(オープンにした状態)で、就職・転職活動を進めていくことが可能です。

障害者枠の特徴としては、
①職種:一般事務などデスクワークを中心としたお仕事が8割以上を占めていること
②雇用形態:「長期的に就業できるか、体調や能力等を見極めたい」という意図で契約社員スタートの求人が多いこと
③給与:年収300万円前後で就業開始となることが多いこと(経験・年齢・就業時間・職種・就転職先の業種やビジネスモデルなどにより異なります。)
などが挙げられます。
※個別性が高いので、上記3つはあくまで目安とお考えください。
※障害者枠だからという訳ではありませんが、他職種からのキャリアチェンジの場合(例:営業職から事務職など)、あるいは過去の在籍企業の給与水準が相対的に高い場合などは、年収が下がることが見受けられます。


また、病気発症・再燃等の理由で、休職・離職など就業期間にブランクがある場合、会社側は就業に耐えうる体力・体調なのかどうか?という点をチェックすることが多いです。
そのような方には、時に「就労移行支援事業所」や「職業訓練校」への通所をお勧めすることもあります。
※こちらは、障害者手帳の有無問わず、サービスが受けられる可能性があります。

【就労移行支援事業所について】
https://snabi.jp/article/2 
https://www.atgp.jp/knowhow/oyakudachi/c553/

就労移行支援事業所は運営会社により、カラーやプログラム等が異なることや、拠点も変わってきますので、「体験通所」などをして、通所に無理のない場所で、ご自身にあった就労移行支援事業所を見つけていただくと良いと思います。

その他、障害者手帳のない方の就職・転職活動の相談先として、「難病相談支援センター(難病患者就職サポーター)」もあります。
お住いの地域によっては利用しづらいという方や、難病患者就職サポーターの制度が始まってからまだ日が浅いということもあるためか、様々なお声をお聞きしますが、担当者によるところも大きいと思いますので、まずは行って相談してみるというのもひとつかもしれません。

今回は、障害者手帳の有無による就職・転職活動の進め方について、ざっくりと書かせていただきましたが、就労に際しお困りのことなどございましたら、一緒に考えさせていただきたいので、12月14日に開催されるIBDエキスポにてお声がけいただければ幸いです。
その他、就労に関し何かご質問・ご意見等ございましたら、コメントお待ちしております。
今後の記事執筆の際の参考にもさせていただければと思います!

★IBDエキスポの詳細・お申し込みはこちらから 

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