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下灘駅にて ー松山観光の覚書ー

新年あけましておめでとうございます。
お正月休みを利用して松山、呉、広島を周遊してきました。JR西日本の「松山・広島割引きっぷ」というものを利用しましたが、これがとってもお得。

松山・広島割引きっぷ

往路は新大阪駅から新幹線で岡山駅へ!岡山駅からは在来線特急「しおかぜ」で松山へ!復路は松山(松山観光港ターミナル)から観光港連絡バスと高速船スーパージェットで呉港へ!呉からJR呉線で広島市内へ!往路と復路は逆でもいいですが、同一の経由は選択できません。さらに、松山と広島の自由周遊区間は4日間乗り放題です。通常料金だと、

新大阪ー岡山:6,600円
岡山ー松山:6,820円
松山市ー高浜ー松山観光港ターミナル:680円
松山観光港ターミナルー呉港:4,000円
呉ー広島:510円
広島ー新大阪:11,350円
合計:29,960円

ですが、この切符を使うと大人ひとり17,500円です。JR西日本のお得切符の条件によくありがちな2名以上という条件もなく1名利用できるのも助かります。

伊予鉄の市内電車1Dayチケットの問題点

松山市内は路面電車網が発達しています。市内移動の足として非常に便利なのですが、全国交通系ICカードには対応していません。なので、市内一日周遊券(市内電車1Dayチケット)を買うことに。

ここで問題発生。よくあるスクラッチタイプの一日券は2023年12月31日で発売終了し、2024年1月からはモバイルチケットのみの発売に変わったとのこと。モバイルチケットを買うことができるアプリは「みきゃんアプリ」と「伊予鉄MaaS」の2種類。

最初「みきゃんアプリ」で購入を試みました。マイナンバーカードがあればアカウント設定は簡単に登録できます(6桁の署名用パスワードが必要)。チケットを買う際にはアプリにお金をチャージしておく必要があります。チャージ方法は銀行口座からかクレジットカード。しかしながらこのチャージが観光客泣かせのとんでもないもの。銀行口座の場合、チャージ最低額は3,000円。クレジットカードの場合は5,000円。使い切ることができなかった残高の返金は不可。松山市民や愛媛県民にはいいかもしれないが観光客にはちっとも優しくない仕様です。

次に試みたのが「伊予鉄MaaS」です。ジョルダンの乗換案内アプリを利用するものでチャージ式ではありません。チケットの決済方法ですが、iPhoneの場合だとApple Payも使うことができるし、もちろんクレジットカードやPayPayを使った決済もできます。松山観光で市内電車の日数別周遊券を買う場合は「伊予鉄MaaS」がおすすめです!「みきゃんアプリ」ですが、観光客に優しい仕様に変更して欲しいですね。

下灘駅まで

「日本で一番海に近い駅」ということで色々なアニメ、ドラマや映画のロケ地として有名になったJR予讃線の下灘駅。一面一線のとてもシンプルな駅。元々は予讃線の優等列車が走っていた幹線で、もっと古くまで遡ると予讃線の終着駅だったらしいのです。しかし、今から約40年程前に向井原駅から伊予大洲駅間に短絡ルートが開業したことにより(松山発宇和島行きの特急列車は全てこの路線を走る)、下灘駅のある海側を走る「海回り線」は優等列車は走らないローカル線化してしまった模様です。

下灘駅の行き方ですが、松山駅からの直行便(午前に多い)、伊予市や向井原で一度乗り換える便(午後に数本設定あり)があります。本数はめちゃくちゃ少ない(特に13時以降は15時半過ぎまで設定なし)ので要注意。もちろん、下灘駅から松山駅への復路も本数が少ないので、こちらも注意が必要です。

夕暮れの写真

今回の目的は下灘駅で夕暮れ時の写真を撮ること。写真は伊予駅から乗ってきた一両編成のキハ32形気動車。JR四国の電化されていない路線でよく見かける車両ですね。一両編成かつ停車時間が長かったこともあり、自分が乗ってきた車両を撮ることに成功。線路が一本しかない駅舎なのに観光地と化しており、汽車(四国風の言い方)を降りたら50名近い先客がいたのには驚きでした。


実に簡素な駅舎。このベンチに腰掛けて写真撮影するのがここでの楽しみ方らしいです。私は一人だったので駅舎と風景しか撮らなかったですが。


下灘駅の駅名標。デザインはJR四国によくあるもの。この海回り側の予讃線ですが、残念なことに廃止対象にもなったいるのだとか。ただでさえ儲かっていないJR四国なので、この駅名標が見納めになる日もそう遠くはないのかもしれません。


駅から見える海だけを撮ってみました。遠くには島が見えます。何という名前の島なのか調べてみましょうか。


ミラーに映った風景。色褪せた一昔前のフィルム写真みたいな色合いに仕上がっています。不思議な写真。


少しずつ日が暮れてきました。空がだんだん暗くなってくると訪問客の数も減ってきました。いやいや、これからがもっと綺麗になるのに勿体無い!


駅舎をシルエットにローアングルから狙ってみました。この日は写真の一番左端あたりに太陽が沈んでいきました。いつだったかは忘れましたが、駅舎のほぼ真ん中付近に沈む季節があるそうです。


駅舎から一旦離れて、伊予大洲方面の線路と風景を撮ってみました。グラデーションになっている空も綺麗ですが、印象的だったのが左下の線路に写り込んでいるオレンジ色。これが綺麗でした。


再び駅舎へ。この頃になるとかなり人の数が減りました。先程も述べましたが、このベンチは大人気。しかし、長いことベンチに腰掛けて海を眺める人は皆無。暗黙の了解なのか皆が上手い具合に交代し合ってマナーはよかったです。人は多かったものの、結構な頻度で無人な瞬間もあり撮りやすかったです。


縦構図版。んー、駅舎部分がちょっと明るかったかな。この数分後に松山方面行きの汽車がやってきました。駅舎を管理している人がいるらしく、汽車が近づくと「撮影を一旦やめて駅舎側に移動してください」と誘導されていました。その瞬間を捉えた一枚。

帰りの汽車は17時49分にやってきました。着いたのが16時37分頃だったので約1時間程度の写活でした。お天気も良く、日没後の空のグラデーションも思い描いていたものでした。日没直前の空がオレンジ色になる風景もとても素敵ですが、日没してから約30分前後のこの時間帯もなかなかのもの。

海に近い駅

写真を撮っていたら、私の真横に立っていた男性が「海に近い駅ということではるばる長崎からやってきたが、長崎にある千綿駅には及ばんなー」と話しかけてきました。千綿駅はもっと海に近いとのこと。スマホで駅の様子を見せてくれました。色々なところに撮りに行くと、このような色んな情報をゲットできるのも楽しいんですよね。今度の目的地は千綿駅にしようか(ちと遠いが・・・)。日本には下灘駅や千綿駅の他にも海に近い駅は結構あるようで、松山には梅津寺という駅もそうらしいです。梅津寺駅は伊予鉄の駅で、松山観光港に向かう際に通りましたが、大昔に放送されたドラマ「東京ラブストーリー」のロケ地だったのだとか!

色々と次の旅の目的地が増えてしばらく楽しめそうです。

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