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ボイトレで気付かされたコロナ禍の「まぁいっか」~匂いが気になる状況に自ら追い込んでいた~

香水しかり、あまり強い香りの柔軟剤も避けるようになったのは、営業をしていた頃からだ。
匂い以外にも、話し方、行動、髪型等全てにおいて癖をつけない指導をされるような会社に勤めていたから。たばこの匂いが気になったなんて話がお客さんから出ようものなら、社内中に雷が落っこちるほどの激震が走るような職場だった。
ちょっと極端な対応には思っていたけれど、でも、実際にそれぐらいしないと、人の癖をやめさせるのは難しいのも事実だと、その頃に実感した。

事務職に変わってから、そこまで癖にこだわる必要はないかもしれないし、癖があったっていいじゃないか! と言う人もいるだろう
だから、正解不正解ではないとは言うべきなのだろう。けれど、やっぱり癖をできるだけ消すような努力をしていただけに、他の人の癖を見てしまうと、ついつい気になってしまう。
ある意味癖をつけないと言うのは正解だろうと、今でも思ってしまう自分はいる。

だって例えば、これから商談が始まるとしよう。
商談相手が、自分の苦手な香りの香水なり、柔軟剤なりをつけていて、部屋の中が匂いで充満してしまったとしたらどうだろう? そちらに気を取られて、話を聞くどころではなくなってしまうだろう。

ちなみに、海外製の香水は要注意だと、海外生活でも気が付いた。
私が滞在していたフランスは日本より乾燥している。そこで、つけるために作られた香りは日本ほど湿気のあることは想定されていないだろう。
私の感覚でも、香り方も違っていた。フランスで爽やかな香りと思っても、日本でつかると、何だかきつい香りが長時間に渡って放たれてしまうように、そんな風に感じることもあったからだ。
もちろん、日本でつけても良い香りの香水もあるし、人好き好きだから一概には言えないのだけれど。つけるとしても、軽く香る程度に抑えることが、気遣いであることも事実であろう。
それに、匂いに慣れてしまって次第に香水の量が増えてしまう人がいると言う話も、体験的に知っている人も多いのではないだろうか。

私の場合は特に要注意で、匂いに慣れやすい体質のようだ。最近見つけたポプリが非常に良い香りで、父も母も気に入ってくれ、使っているものがあるのだけれど、その香りですら既に感じなくなってしまっていたりする。

だからこそ、香水や柔軟剤が嫌いなわけではないのだけれど、だんだんと自分の発する匂いが分からなくなる。だからこそ、避けてきたのだ。

結局は無臭が最強じゃないか? とも思う。けれど、それが簡単に出来れば苦労はしない。

口臭、体臭、汗の匂い、その全てを無くすのは結局難しくて、でも、あまりきつい香りでごまかすのこともしたくなくて、最低限の入浴や歯磨きにとどめるに至ってしまっていた。

それが勿論悪いわけではないのだけれど、最近どうしても心配になってしまう。
これだけでは足りないのかも……。

と言うのも、数カ月前に始めたボイトレの先生との距離が案外近いのだ。
ボイトレとしてはかなり珍しい、喉の整体のようなことをしながら(詳しくはこちら)、発声練習をするのだけれど、先生に喉を触られながらかなり至近距離で声を出す。
つまり、私は毎回考えてしまうのだ。コロナ以降マスクであまり気にしていなかった、口臭が果たして臭くはないだろうかと。その教室はかなり気を使っているのか、部屋の中も、恐らく先生もそうなのだけれど、消臭剤があり、芳香剤(?)の香りで満たされている(具体的になんの匂いかは知らないのだけれど)。

そのボイトレの部屋の中で、一番動物的な匂いを発しているのは……間違いなく私なのだ。
口臭も、しかりだけれど、汗臭くはないだろうか? 体臭はないだろうか? と、きつい香りを避けると言う言い訳をしながら、何だかんだと怠けていたツケがここにきて積もっている気がしてしまったのだ。
気を使っていた結果ではあるし、今も無臭最強説を否定はしていないのだけれど……それでもやっぱり気まずい。
ボイトレなのに、それが気になって声を出すのをためらってしまっている私もいる。

先生はそんなこともちろん言わない。だからこそ! 気になるものなのだ。聞いたところで絶対「大丈夫ですよ」の一言が返ってくるだけだろうことが分かるだけに聞けない。

マスク生活の中で、「まぁいっか」と無意識に考えていたことに気が付いた。
きっと、コロナ以前よりも匂いに対する気が緩くなっているのだ。
だって、自分だけじゃなく周りもマスクをしているから……。
もちろん最低限の気は使って入るから、異臭を放つ程ではないはずなのだけれど、意識して匂いを消そうと言う努力までは出来ていなかった。

今日は家からボイトレに向かったから事前に歯を磨くことは出来たのだけれど、出先だと歯ブラシを持ち合わせていないこともある。無臭主義であることは恐らくこれからも続けるだろうけれど、それならばさらに、自分の身をきちんと清潔に保つ必要があるだろう。
そんなことに、まさかのボイトレで気づかされることになってしまった。

あなたは怠ってはいないだろうか?
コロナ禍の「まぁいっか」をしていないか、見直してみることをおススメする。

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