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◆落語と心理学(1):落語と心理学のつながりは?

落語をどのように心理学と結びつけて考えられそうかを考えていて、自分でも落語を習いはじめたばかりの頃は「噺家の師匠は噺をどのように覚えているのか、高座に上る前にどのように思い出しているのか」くらいしかせんぜい思いつかなかった。自分が覚えるのに苦労していたからである。こんな本まで読んでいた。


が、これまで好きで聴いてきた経験や習ってきた経験を振り返ると、まだまだ思いつきレベルだけどいろいろと浮かんできた。
1 噺の演じ方が初学者と熟達者とではどのように異なるか
2演じることは演じる当人にどのような影響をもたらすか。
3よく演じられる落語の題目を心理学の理論や概念から読み解く
4うまいと評判の演者、人気がある演者は演じ方の何がどう違うのか
5見習いから修行して真打ちになるまでの過程
6師匠と弟子の関係
7落語を聴く経験が少ない人と多い人とで鑑賞時に注意するところが違うのか
8落語を鑑賞することの影響。例えば、感情、没入感、イメージなど。
9ユーモア研究とのつながりから。落語を演じることで他者にユーモアを示すことになる。ユーモアを示すことが当人の精神的健康への影響が指摘されている落語を演ることの長期的な効果もあるかもしれない。
10与太郎はなぜ愛されるのか
…と、ただ思いつくままに連想(妄想?)をいろいろ書いてみた。このうち、1や5に関わる熟達化については野村亮太先生が認知科学の立場からたくさん研究しておられて、一般向けの書籍も出されている。

そして、5や6にかかわる教育にも関わる点からはすがやみつる先生がnoteにレポートを公開しておられる。

落語の有名な題目を心理学の概念を使ってただ説明する、だけではない「落語の心理学」を書けないかなあ・・・などと妄想しております。すがや先生が教育心理的な視点から、野村亮太先生が認知科学の立場からなので、自分はちょっと違った切り口(社会心理?臨床心理?はたまた社会福祉?)で考えられないものかと。

そんなわけで、要は切り口がたくさんありそうだ、というところまで。次はもうちょっとそれぞれ掘り下げていきます。


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