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40歳・木工科1年生のインターンシップ体験 at 長野県北相木村

夏休み前に、

木工科の先生に

「これ絶対行った方が良いですよ!」

と勧められた

長野県北相木村での

森林・木工体験インターンシップ

年齢制限がないのか気になり、

担当の方に電話をかけてみると

「大丈夫です!」とのこと。

ということで、

40歳の夏休みに

インターンシップ参加。

濃い2日間の体験をまとめてみました。



① いざ、北相木村へ

7:20くらいに埼玉の自宅を出発

在来線で熊谷まで

熊谷から北陸新幹線で佐久平へ

ちなみに佐久平は軽井沢の1つ先

8:49に佐久平駅到着

「あれ、ここまで1h30min・・・。近いな」

集合時間まで時間があったので

待合室でのんびり過ごす

コーディネーターのSさんと

参加者の皆さんと合流し、

佐久平駅から北相木村役場まで、

車で送迎していただきました。

乗車中、Sさんから

「ここから北相木村で~す」と

アナウンスが。

その後、外を眺めていると第一村人発見!!

『あれ!?え???』(心の中で大きな声)

お母さんと子ども。

どっかで見たことある。

あっ、

うちの妹の家で一緒にBBQした家族だっ。

速攻、妹にラインで連絡。

やっぱり当たってました。

こんな偶然あるもんだ。

こんな感じで北相木村体験スタートです!

ちなみに佐久平駅から車で40分くらい

だったかな。

昼食はピザ作り体験 

北相木村プチ情報
・人口はわずか700人。
・信号機がありません。
 コンビニもありません。
・村の面積の92%が森林で、
 自然がとても豊かです。
北相木村HPリンク


② 林業体験

林業体験は、伐倒見学、森林調査体験等を

行いました。

伐倒見学は、

プロの姿を間近で見ることができました。

森の中

倒す木や周囲に生えている木を

傷つけることがないように狙いを定め、

的確な場所に倒すという職人さんの

技術の高さを目の当たりにしました。

生きている木が、ミシミシッと音を立てて、

ゆっくりゆっくりと傾き始め、

一気に倒れていく。

そして、

直後に身体に感じるものすごい振動。

何十年も生きてきたカラマツの木の

大きなエネルギーを

身体全体で感じることができました。

年を重ねたカラマツの木


森林調査は、10×10mのプロットを設定し、

その範囲内のカラマツの本数・樹高・

胸高直径等を計測しました。

自分は野帳マンを担当。

計測者が伝えてくれた数値を記録しました。

原木から木工作品になるまで木の変化や

人の関わり方の過程をこの目で見たい

と考えたのもこのインターンシップに

参加した理由の1つ。

ただ、林業について、

自分はどうしても危険なイメージ

がありました。

現場で働く人たちは、

危険を少しでも排除しようと準備を進め、

お互いに十分にコミュニケーションを図り、

ピリッとした空気感の中

作業を進めていました。

森の空気も働く人の空気も◎

森林を守り、

森林を育て、

未来に繋げようとする熱い想いを

もった方達の姿を見ることができました。

代表の方からは夜の懇親会で

ICT技術を活用した山林の管理や、

機械を活用した安全かつ効率的に

作業を進めるための方策等についても

説明していただきました。


③ 懇親会

夜のプログラムとして、

宿泊地である民宿を会場に

BBQ懇親会が開かれました。

エアコンがいらない部屋

インターンシップ参加者をはじめ、

役場事務局のみなさん、 

地元で林業や木工に携わる方々を交え、

みんなで和やかに相木村の森林事業や 

村の日常について語り合いました。

オフィシャルな場だと 

なかなか聞きにくいことも、

ざっくばらんに話ができる雰囲気で

本音で意見交換をすることができました。

DAY2でお世話になった

キノハナで活動するメンバーの方と

伐倒作業を行ってくれた好青年から

聞くことのできた

『この村はみ~んな親戚』の話。

心がぽかぽかするような温かな内容でした。

懇親会の最後はみんなで花火


④ すがすがしい朝

暑さで目が覚める埼玉の朝とは違い、

ちょっと肌寒いくらいの感覚で

4:00過ぎに目が覚めました。

村役場まで川沿いを歩き、村の空気を満喫。

Seize the Day

朝ごはんに出てきたお味噌汁の具材が

気になる気になる。

何か分からずに、宿の方に聞いてみると、

片付け中にも関わらず、

奥のパントリーから

現物を持ってきてくれて、

丁寧に説明までしてくれました。

『夕顔(ユウガオ)』という野菜で

主にかんぴょうとして

使われているとのこと。

その大きさにビックリ。

写真を撮っておけばよかった・・・。


⑤ 木工所見学・木工体験

2日目、午前中のプログラムは木工体験。

村にある木工所を訪れました。

鉋や玄能 ~ 木工工具たち

作業所内を見学しながら、

代表の方から道具や機械の説明

を受けました。

次に、カラマツを使った木製品の製作体験。

材を自由に使っていいということで、

約800×150くらいの材をチョイス。

家で待つわが子へのお土産として、

カッティングボードを

2つ作ることにしました。

『材は無駄にしない』を意識して墨付け。

材は端にヒビ割れがあったので、

その部分をカットして作製開始。

余った150×20くらいの端材で

何を作るか考えながら作業を進めました。

2人の子どものことを思い浮かべながら、

素材の角を丸めるR面取の大きさ

を決めたり、

手の大きさを考えて

持ち手の穴の大きさを考えてみたり。

届ける人が誰なのか、どんな人なのか、

それを意識して作るってやっぱり大切。

あっという間に

時間になってしまいましたが、

2つのカッティングボードの基本形は完成。

あとは家で鉋をかけて表面を仕上げ、

オイルを塗っていこうと思います。

この作業は子どもたちと進められると

良いなぁ。

カッティングボード No.1


2つのカッティングボードには

ちょっと違いがある。

節があるものとないもの。

どっちがどっちを選ぶのか、

親としてちょっと楽しみ。
(だいたい予想はついているけど)

残った端材は、穴を開けて、

インパクトドライバーのビットを

入れておくホルダーにしてみました。

ひび割れ部分を意識して

穴を掘ってみましたが、

やはり欠けてしまいました。

これはこれで形を残してみることに。

作業に集中しすぎてしまい、

代表の方に仕事の内容等を

詳しく聞くことができなかったのが

ちょっと残念💦


⑥ THE 夏野菜カレー

お昼は、

地元の野菜をたくさん使った夏野菜カレー。

すっごく美味しかったです。

東京に住んでいた頃、

よく通ったカレー屋さんレベル!

と思ってしまった。

地元野菜たっぷり THE 夏野菜カレー

作っていただいた方に

その話を伝えてみると、

「またまた、お世辞を~」と 

めっちゃ笑顔で返してくれました。

本当に美味しかったです!


⑦ 木工体験・キノハナ製作体験

午後はキノハナ製作体験。

kinohana kinano

原木を切るところからはじまって、

木工製作の最後の最後の部分です。

キノハナ製作体験は

「かんなくず」を使って、

『カーネーション』を作りました。

カーネーション No.1

『木は余すことなく全て使える』こと、

そして『木の可能性』を感じる体験

となりました。

普段、木材を鉋で削ったときにでる

「かんなくず」。

通っている学校でも毎日大量に

かんなくずがでてしまいます。

木の香りを感じながら、

木の色や模様を意識して、作製。

途中、何度も

キノハナ製作に携わるメンバーの方に

サポートしてもらい

何とか完成。

木を最後の最後まで使いきることの大切さ

を感じ、

全ての体験が終了。

今日から「かんなくず」と

呼ぶのは止めよう。


⑧ まとめ

北相木村の森林事業を体験した2日間。

村の森林資源を

誰が管理・保全しているのか、

誰が木を伐採して、

誰がモノづくりをしているのか、

そして、どんな人たちに届けるのか、

次の人にバトンを渡していく姿が

想像できるって良いな。

と帰りの新幹線の中でメモを取っています。

村の生活はマイナス面も含め

2日間では見えなかったモノ・コトが

まだまだたくさんあるはずです。

それでも、

普段の生活では感じることのできない

繋がりが

この村にはあることが見えた2日間でした。

どう表現して良いのかが難しいけど、

「5W1Hが自分の目で見える暮らしがこの村にはある」

ということかなぁ~。

いつ・だれが・どこで・なにを・

なぜ・どのように

これがはっきりと見える暮らし

村で働く人、村で暮らす人、

小さなコミュニティだからこそ見える

繋がり。

BBQで出てきた食材も

「これは〇〇さん家が作った野菜」と、

誰が作ったのかが分かる。

食材一つにそれぞれの物語があると、

味も変わるんじゃないかな~

な~んて思っています。

『食育』も『木育』も

色んな『〇育』が次から次へと出てくるけど

当たり前の生活の中で

大切なことに気づかなくなってきている

大切にしなきゃいけないモノ・コトに

無頓着になってきている

だからこそ、

教育の分野に結び付けられているんじゃない

かなぁ~

な~んて

先生思考が抜けないのは良くないかっ💦



今、木工専門校で学んでいるコトを

今後どのように展開していくのか、

自分の今までの経験とどう繋げていくのか、

そんなことがちょっぴり具体的に

なったような気がしています。


最後になりますが、

コーディネートしていただいたSさん、

常に温かな目で見守ってくださった

役場のIさん、

関わってくださったたくさんの村の方々、

一緒に活動した皆さん、

SPECIAL THANKSです。

THE DAYな2日間になりました。


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