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麦わらの一味が理系に偏っている理由は***だから?

※ヘッダーの画像は©️尾田栄一郎 アニメ『ワンピース』より 


麦わらの一味って、妙に理系っぽい連中ぞろいだと思いませんか?
その理由を検証してみようと思います。

まず、理系分野の仕事を担当するメンバーの割合が高めなのは、外洋に出てゆく船(海賊船)のクルーだからという事情があります。
ひとたび海へ出てしまえば、陸上では容易に手に入る消耗品でも入手は困難です。
船にある医療品や食材、武器弾薬や補修用の資材には限りがあり、使うたびに数えたり、分量を計算したりの作業がついてまわります。
数字をあつかうのが苦手で、あっという間に消耗品を使い切ったり、在庫管理もまともにできないようでは、船のクルーはつとまりません。

クルーを個別にみてゆくと、船医兼薬剤師、コック兼栄養士、音楽家で剣士など、役割や仕事を兼任しているメンバーがいます。
これも海や船での暮らし、彼らが海賊であることが、大前提としてあるものと考えられます。


⚓︎船医⚓︎

船医のチョッパーが薬剤師も兼ねる理由は、陸地から遠く離れた海のど真ん中だろうと、病人や怪我人に適切な治療や投薬をおこなうためです。
緊急手術が必要になっても、海の上や船の中には、陸上の病院のように設備の整った手術室などはありません。
手持ちの道具と薬剤だけで、どうにかして患者を救う手段をもっていなければならないのが船医です。
知識や技術がなければ誰も救えません。
チョッパーはそれを誰よりよく知っているのです。

⚓︎コック⚓︎

コックのサンジが栄養士も兼任し、さらにパティシエなどの専門分野まで一切の死角なしである理由も、基本的にはチョッパーと同じです。
陸上のレストランとは異なり、限られた食材だけで何日もやりくりすることになる船のコックは、オールマイティであることを要求されます。
サンジの場合は、海上レストランでの修行のおかげもありそうですが、ほとんど食料もないまま無人島で長期間を過ごした彼自身の体験も、少なからず関係していそうです。

⚓︎船大工⚓︎

船大工のフランキーが、兵器やロボの開発など、機械工学分野までなんでもござれなのは、海賊船のクルーであることが大きく関係しています。
海賊船の船大工に要求される能力は、拠点が陸上にある船大工とは段違いです。
船そのものが頑丈であるだけでは足りず、戦闘シーンでこそ真価を発揮するような有能な船をつくり、維持できなければ、次の戦闘で負けて沈没して、それで終わってしまうからです。
だから負けないために、フランキーは進化した船大工となったのでしょう。

⚓︎航海士⚓︎

航海術(観測と計算)と、天候棒(クリマ・タクト)を操る航海士のナミも確実に理系ですよね。
天候も読むし海図もかく。さらに麦わらの一味のメンバーの中で、誰よりも計算能力(金勘定)に優れているのも断然ナミでしょう。
一味の財布を管理しているのも彼女なので、備品や消耗品にかける費用の上限から在庫の量まで、ナミがすべて取り仕切っているものと思われます。

⚓︎狙撃手⚓︎

ナミのクリマ・タクトの開発者にして、戦いの際には弾道計算から風の抵抗の考慮まで、とにかく計算が必要不可欠な狙撃手ウソップも、やはり理系人種以外の何物でもありません。
ロボや大砲みたいな大物こそつくりませんが、発明家としてのセンスに恵まれ、便利で扱いやすい優れた小型のものづくりに秀でているのは、やはりこのひとでしょう。

⚓︎剣士⚓︎

剣士のゾロは理系か文系か?
ゾロといえば三刀流。複数の刀を一度に操るためには、アクションをおこす前の計算やシミュレーションが不可欠です。
剣をふるう際の動きを「太刀筋」と呼ぶくらいだから、どの位置から、どの角度で、どの程度の威力で刀をふるうかは、あらかじめ計算や脳内シミュレーションをおこなっているものと考えられます。
でないと正確な太刀筋を描けないだろうし、相手(敵)がいて戦闘中なら、相手の動きの観察や把握も必要です。
理系的要素は未知数ながらも、いわゆる“どんぶり勘定”レベルの情報をもとに最大限の成果を狙うコスパの良さは、余人には真似のできない芸当です。

わたしの見るところ、ゾロの場合は、具体的な計算や細かい数値よりも、おおまかに把握したそれをもとに脳内で瞬時に擬似戦闘(シミュレーション)をおこなって、そのイメージ通りに剣をふるっているんじゃないかと思われるのですが。
つまり、脳内での「左からの一閃と同時に右はこの軌道でこう来て、3本目はこう抜ける」的な一瞬のシミュレーションの後、本番に挑むのではないかと。

まぁ剣士でも三刀流でもないシロウトの勝手な想像なんですけどね。

⚓︎船長⚓︎

船長のルフィの戦い方も、根本の部分では、ゾロのそれと似ていると言えるのではないでしょうか。
船長のお仕事が理系かどうかはさておき、反射神経だけで戦っているようにも見えるルフィだけど、伸びたり縮んだりするゴムの性質や反動も攻撃に組みこんでいる以上、彼もある程度の計算はしていると思われます。
その証拠にエースと出会ったばかりの子供の頃はまだそういう計算が出来なかったのか、ゴムゴムの能力をうまく扱えなかったみたいだったし。

ルフィもゾロと同じく細かい数字や計算よりも、ひらめきと脳内シミュレーション重視で、ゴムによる攻撃が相手に与える効果をイメージ(または結果を予測)しながら「ゴムゴムの〜」とやってるんじゃないかと思うのです。
ギア2ndに3rd、4thのバウンドマンは、ひらめきと計算、ゴムの能力を最大限に活用した攻撃の典型だし、肉体強化技を使用した後の「回復まで何分かかる」というあたりも、大雑把にでも時間配分とリミットを計算して戦ってる証拠だと思うんですね。
意外や意外、あのルフィも攻撃手法でみると理系なんですねぇ。 
でもまぁ、わたしはゴム人間じゃないので、またまたシロウトの勝手な想像の域を出ないのですが。

⚓︎操舵手⚓︎

︎ジンベエが担当する操舵手とは、文字どおり「舵を操る」海上版ドライバーです。
が、車を運転する陸上のドライバーのように、船をぶつけずに操縦できればそれでOKというわけにはいきません。
リアル世界に存在する船舶何級などの資格取得に必要なレベルの知識や技術を要求されるはずです。
海や船についての知識も必要なら、どんなに荒れた海でも、目的地まで無事に船をあやつる能力が必要です。
その点では、陸上よりも海の中でこそ真価を発揮する魚人族のジンベエに相応しい役割で、知識も経験も通常の人間の操舵手では、ジンベエの足元にもおよばないと思われます。

⚓︎音楽家⚓︎

音楽家のブルックの場合は、ピアノやバイオリンの演奏が理系か文系かはさておき、このひとも音楽家兼剣士なので、剣をふるう際には計算やシミュレーションをしているものと思われます。
個人的には、ピアノなどの楽器の演奏は理系脳の働きによるところが大きいと思うのですが、どうなんでしょうね。
楽器全般なんでもオッケーらしいから、まったくもってそうは見えないけれども、やっぱりこのひとも理系なんでしょうか?

⚓︎考古学者⚓︎

では考古学者のロビンは理系か文系か?
誰にも読めない古代の文字を読み解くのは文系っぽいのですが、その前にまず文字や言葉を系統立てて分析したり研究しないことにはそもそも解読できないわけです。
そう考えると、言語や歴史を扱っていても、やっぱりここも基本的に理系寄りかなぁと。

考古学の年代計算には難しい数学を使うようだし、古いものを調べるための化学の知識も必要になるはずです。
昨今のリアル考古学者は、発掘現場に赤外線探知機みたいな最先端機器を持ちこんで作業とかしてそうですしね。
さらにいうと『地球の歴史を1年(365日)で表すと、人類は大晦日の紅白歌合戦も終わった頃に誕生』なんて説もあるように、歴史を研究するという見地に立つと、考古学の理系的な一面や要素は無視できません。

関係ないけど、新年のカウントダウンまでいくらもないような頃に誕生して、大急ぎで文明を発展させた人類が、あっという間に環境汚染と地球温暖化まで加速させている現状を、地球はどう思っているんでしょうね。
わたしも人類の一員ですが、「お前らたいがいにしとけよな!」以外には、言うべき言葉が見つかりません。


考察の結果、理系のお仕事や船の乗組員という部分のほかにも、麦わらの一味には、海賊ならではの戦闘分野も不可欠であるのが見えてきました。
ひょっとしたら、「戦う」という行動じたいがそもそも理系の能力を必要とするのでしょうか?

人間が最初に素手による「殴る蹴る」の攻撃を思いついた時から、それが相手に与えるダメージを予測し、自分はなるべく相手の攻撃を受けることなく被害を最小限におさえられるように、そうする必要に迫られて、計算しながら戦うようになったとも考えられます。

結論、麦わらの一味が理系に偏ってる理由は、たぶん彼らが海賊で、武闘派だからではないかと考えられます(ちょっと強引)
わたしの考察の結果ではそうなりましたが、これを読んでいるひとは、タイトルの***にどんな言葉を入れますか?


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