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【悲報か朗報か】訪問リハビリの減算と職種別算定の変更

はい!こんちわKATZです!

今日のテーマは【速報】訪問リハビリの減算と職種別算定の変更

令和6年度のトリプル改訂がいよいよ目前に迫ってきております。この記事は2024年1月27日時点のものでありますが、色々と情報がわかってきておりますのでシェアしたいと思います。タイトルを【悲報】にしようかどうか迷ったほどです。

これについて解説をしていきます。



目次

結論 悲報なのか朗報なのか

介護報酬改定:訪問リハビリ減算

診療報酬改定:職種別算定の変更

身内でのマウント合戦がはじまる

まとめ




結論 悲報なのか朗報なのか


まず今日の結論をお話しします。今回の改定、悲報なのか朗報なのかでいうと「悲報」よりではないかというのが率直な意見です。ざっくりいうと「もう理学療法士だけじゃなくてもいいんじゃないか」と言われているようなもので、リハビリテーションにおいては今後改めて他職種が関わる、その上で職種によっての評価量が変化する時代になります。もしPTの評価が上がれば点数は上がるでしょうし、そうじゃなければ下がる、点数が全ての評価を表すことになりますね。リハビリテーション職種内での争いにも発展しうる今回の改定、皆さんはどう考えますでしょうか?この記事ではざっくりとした説明と、個々人がどう思うのか、そこにフォーカスをして執筆していきたいと思います。


介護報酬改定:訪問リハビリの減算


2024(R6)年1月24日 令和6年度の介護報酬改定について社会保障審議会給付費分科会で内容が了承されたとのことです。これによると「理学療法士による訪問看護の評価の見直し」という内容が盛り込まれており、ざっくりいうと訪問看護の回数より理学療法士の訪問リハビリ回数が多くなれば減算されるシステムになっております。詳細はこちらの【参考資料1】令和6年度介護報酬改定における決定事項について[5.8MB]P138を参考にしてみてください



介護報酬改定のポイントは以下の通りで国は3つのポイントに沿って改定を進めているようです。

  • 地域包括システムの深化・推進

  • 自立支援・重度化防止に向けた対応

  • 良質なサービスの効率的な提供に向けた働きやすい職場づくり

  • 制度の安定性・・持続可能性の確保

  • その他

だそうですが、その中でこの改定は、理学療法士が多く関われば減算・・・すなわち受け止め方としてはやはり在宅においては看護師の方が良いのでは?や、理学療法士じゃなくも良かったんじゃない?みたいな印象を受けてしまいますよね。あなたはどう受け止めるでしょうか?



診療報酬改定:職種別算定?


さて診療報酬改定においても話題が出てきております。こちらは疾患別リハビリがPT・OT・ST・医師・看護師で点数が変わるということです。2024年(R6)の1月26日(金)業務終了後に衝撃を受けた方も少なくないのでしょうか?参考ページはこちらになります。

中央社会保険医療協議会 総会(第581回)議事次第


今回の改定のポイントは以下の通りです。

  • 現下の雇用情勢も踏まえた人材確保・働き方改革などの推進

  • ポスト2025を見据えた地域包括ケアシステムの深化・推進や医療DXを含めた医療機能の分化・強化・連携の推進→この中にリハビリテーションという言葉が多い

  • 安心・安全で質の高い医療の推進

  • 効率化・適正化を通じた医療保険制度の安定性・持続可能性の向上

その中で疾患別リハビリテーション料について職種ごとの区分を新設するとあります。これによるとPT、OT、ST(運動器は含まれない)、医師、によって算定点数が変わるというシステムになりそうです。心大血管リハのみ看護師と集団療法が盛り込まれている内容となっていますね。こちらの222ページから参考にしてみてください。

現段階(1月26日時点)では⚫️⚫️内の点数は明らかになっておりません。医師による点数を理学療法士が上回ることはあるのでしょうか?果たして現行の点数はどうなるのか

理学療法士協会は2023年の11月に「異次元の改定の実現」を要望しておりますが、その結果はいかに・・・



身内でのマウント合戦がはじまる


さて、このような改定の傾向を見てあなたはどのように感じましたでしょうか?僕のYouTubeチャンネル「理学療法士・楢舘強拓のKATZ PHYSIO」には実に多岐に渡るコメントが寄せられますが、最近寄せられたコメントには以下のようなものがあります。

  • 医師や看護師の団体に勝てるわけがない

  • あとはZ世代の僕たちに任せてください、お疲れ様でした

SNSでは経験者やベテラン勢を揶揄するような表現や、責任を追求するような配信も見受けられます。我々リハビリテーション職種がネット上で議論している内容は、まさに井の中の蛙と言わんばかりの身内での論争に過ぎない、そんなふうに最近は感じていました。まるで家庭内だけでお父さんが悪い、お母さんが悪い、そんな風に「身内だけ」で争っているように感じていたんです。今回の改定で感じたこと、それぞれがあるとは思いますが、僕はこんな風に感じますね。

「もう理学療法士じゃなくてもいいんじゃないか」

臨床においてリハビリテーションの役割はPT・OT・STでやりくりをしていたところに、看護師や医師が直接介入できるようになった。これが意味するものは何か、一つの視点としては「ああ、他職種がリハビリに関われるのか、それはいいことだね」となりますが、ご存知の通り、医師の指示のもとに、です。逆の視点からすると「もうリハビリ職種だけに任せてもいられないんだよね」僕はそんな風に言われているような気がしてなりませんね。冒頭でも説明した通り、リハビリテーションスタッフ間の争いが激化しそうです。多くの臨床では「リハビリテーション科」のなかにPT・OT・STが配置されているとは思いますが、点数の差がつけば、当然に「点数が高い職種のマウント合戦」が始まりますね。そうなるとどうなるのかをAIにまとめてもらいました。

スタッフ間での数字による「マウント合戦」が起きると、いくつかの負の結果が生じる可能性があります。これは、一方が他方よりも優れていると主張し、数字や成績を競い合う状況を指します。このような状況は次のような影響を及ぼすことがあります。


1. **チームの士気の低下**: チームメンバー間で競争が過度になると、協力よりも競争が優先され、チームワークや協調性が損なわれる可能性があります。


2. **ストレスの増加**: 常に他人と自分を比較し、競い合うことは、スタッフのストレスレベルを高め、職場での満足度を下げる可能性があります。


3. **不健全な職場文化の形成**: 成果を競う文化が根付くと、成果を出すための不正行為や倫理規範の無視など、不健全な行動が生じるリスクがあります。


4. **クオリティの低下**: 数字を追求することが目的となり、仕事の質やサービスの質が犠牲になることがあります。


5. **バーンアウトのリスク**: 継続的な競争圧力は、精神的、肉体的な疲労やバーンアウトを引き起こす可能性があります。


このような状況を改善するには、協力とチームワークを促進し、個々のスタッフの成長とチーム全体の成功をサポートするような職場環境の構築が重要です。また、目標設定や評価プロセスを見直し、健全な競争を促進することも有効です。

まとめ



この記事を公開している最中にまた新しい展開があるかもしれません。その際はご容赦ください。このような内容を公開した後にSNSやネットではどのような反応があるでしょうか。こういうことに危機感を全く示さない世代あるいはスタッフも数多くいるものです。しかしそれはそれで個人の自由ではありますが、最後の「マウント合戦」になるともはやカオスです。これはすなわちリハビリテーション職種の関係性の破壊の始まりとも言えますね。健全な競争になればいいですが、身内同士の争いにならないことを願います。日本のリハビリテーションはもうすでに「個人」に委ねられているかもしれません・・・今日もお読みくださってありがとうございました。

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