ギフデット 言霊編 その5
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「ねぇ、もうやめようよ。」
彼女が言う。眠らせたはずなのに。
「全部覚えているよ。リュウがやってくれたこと全部、死体を埋めて、周りの人にまじないをかけて。でも、だめだよ。私のためにしてくれたのは、わかるけど。」
彼女が何か言っている。なんで催眠が効いていないのだろうか。
「心と同じであれば言霊。けどさ、心で思っていることと実際に喋ることはイコールじゃないよ。」
いつのまにかそこに誰かがいた。所長さんと彼女がいったのでこいつがさっきの探偵の雇い主なのだろう。
「優しいよね君