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格付け番組のガクト様の意見

正月にいつも見ているのが浜ちゃん司会、ガクト様(以下敬称略)が出る格付け番組です。
今、ガクトが番組の裏側のことを話していますが、彼の言うことは私も多いに頷きます。
特にワインに関しては絵画と同じことを言います。
音楽に関しては、彼は子供のころからクラッシックをしているので絶対音感があるでしょうから一般人と比べることには無理があります。
しかし、ワインなら金持ちはいくらでも高いワインが飲めるのですから、芸能人の大御所なら誰もが簡単に当てられるはずです。だいたい、番組に出るのが決まったのなら、レストランに行って高いワインを飲みソムリエに色々聞くのが番組に出るにあたっての礼儀だと思うのです。
でも、今回は全員当てていましたが、今までは結構外していました。
これは高いワインを飲んでもただ飲んでいるだけで、自分が好んでいるか好んでいないかで飲んでいるだけで、なぜそれが良いワインなのかを勉強しない、つまり意識して飲んでいないから良いワインと言う基準すら分からないで高いワインを飲んでいるのです。
つまりそういう人は高いワインを飲む必要はなく5000円くらいで自分が好きなワインを飲んだ方が良いのです。
それ故、ワインを知るということとワインを楽しむは違ってくるのです。
これは絵画でも言えます。
殆どと言うか99%以上の人は美術館に行ってただ絵を眺めているだけです(これは高いワインをただ飲んでいるだけと同じです)。
もし美術館に半分ほど贋作を入れても100%に近い人が分からないでしょう。
私が隅田の北斎美術館に弟と行ったときに飾ってある浮世絵に違和感を持ちました。
あれ? あれ? と何回も見直しました。
何回も見直せば確信に変わります。
これ、復刻版(記憶が飛んでいるのでもしかしたら印刷だったかもしれません)だと。
美術館に飾ってあるのですから当然オリジナルだと思って見てしまいます。
見ていた入館者は本物として見ていましたから。
私はこれはオリジナルではないと確信しましたが、それを弟に言っても、弟は浮世絵に関しては素人なので納得しないと思い、階下に行き館員らしい人に聞いたら、やはりオリジナルではありませんでした。
これは浮世絵だから分かることで油彩画ならまずプロでもわからないと思います。
つまり世間で言われているプロはプロではないからです。
ワインのソムリエレベルの学芸員はまずいません。
これはソムリエに料理のすべてを聞くようなもので、ワインと言うジャンルだからプロとしてふるまえるだけで、他の分野に関しては才能で分かる部分でしか分からないはずです。
美術館の学芸員も同じで学校で習う程度のことしかわからない人がほとんどなのです。
有名な学芸員から転身して小説家や美術のことを語る人がそれなりにいますが、中身に関してはお粗末です。
一般人なら騙せるかもしれませんが勉強している人から見ればただ、格好をつけているにすぎません。
そういう私にしてもファン・ゴッホや印象派についての知識はありますが絵に関しては難しいです。
今の知識を持って美術館で絵をちゃんと見たことがないし、私のレベルでは技術的な細かいところまでわかりません。
ソムリエのような絵画のプロが絵を前にして教えてくれたらそこそこは分かるようにはなると思います。
つまり、私程度の勉強でも絵を見極めるには入り口にいる程度なのです。
そんなような状況ですから、絵を知っていると思われる人が言うことは「楽しめればいい」「自分が良いと思うのを素直に受け止めればいい」「画家の心情が分かる」などなど、よくわからないコメントをするのです。
これをワインに置き換えれば分かると思います。
ワインを楽しむのと勉強するのとでは違うのです。
楽しむだけの人は高いワインや良いワインを飲む必要はありません。
なぜそれが良いワインなのかを勉強する気がない人はそれでいいのですが、その自分の好みを人に教えることはできません。自分だけの好みですから他は関係ないからです。
絵も同じです。
今の偉そうにコメントしている絵の専門家の多くは、自分の好みを言っているだけなのです。
美術館にっても100%に近い人は自分の好みで見ているだけで、勉強をしているわけではないから他の人と共有はできないのです。
共有できていると思ってしまうのは権威と洗脳によるものです。
それでもそのような状況で、美術館も高級レストランも成り立っているのだから良いのでは、と言う意見はもっともです。
そのような人たちがいなければ高級レストランも美術館も成り立ちませんから。
しかし、私が言いたいのは、それだともったいないということです。
本物の絵画やワインに出会ったなら、なぜそれが良いのか勉強すればもっと面白くなるからです。
絵画に関して言えばアカデミー絵画までは技術の優劣ですから、これは多くの人が絵の優劣が分かります。
しかし、印象派以後は勉強しなければ分からないのです。
その入り口の印象派を勉強すれば、勉強の仕方が分かってくるので、それ以後の絵もわかりやすくなるはずです。
はっきり言って、これまでの印象派やファン・ゴッホに関しては間違いだらけで、その間違いを勉強していては絶対に印象派もファン・ゴッホも分かりようがありません。
その間違いをただす論文が、全体的ではないですが、各部分で、最近多くの学者が発表をしています。
ネットで閲覧できる論文も多いです。
それを探して読むのは大変だと思う方は私がnoteに載せている論文をお読みください。
特に『幕末の浮世絵が印象派を創った』「ゴッホの愛したクレポン」をお勧めします。

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